永遠の昨日完全版

 

 

第7話 

 

 

 

 

 

「熱か」

 

「うん」

 

「まだ下がりきってないな」

 

 

 

「よくわかるね」

 

「今日は休みなさい」

 

「夕べ誰かが来てたのか」

 

 

この目線、これ絶対浩一見えてると思うんだけど。

 

 

 

「うん浩一が」

 

 

 

「みっちゃんお父さんカッコいいよな」

 

 

 

「何やってんだよこんなところで」

 

 

 

「これ取りに来たらお父さん来ちゃって。もしかしたらお父さんにはこれだけ宙に浮いて見えるかもってさ」

 

「いる?」

 

「いらない」

 

 

 

「この水って1564年物ってちょっと古いね」

 

「出来たんだろ会社が」

 

 

この会話りおそらっぽい チュー

 

 

 

”浩一が死体になってから4日目。浩一を学校に行かせた”

 

 

 

”クラスメイト達が少しでも浩一の存在を忘れないように”

 

”けれどそれが裏目に出た。浩一が消えた”

 

 

 

”熱も冷めて暇を持て余していた。時間がやたら長く感じる”

 

 

これはみっちゃんの隠し撮り はてなマーク照れ

 

 

 

”ここ数日浩一とずっと一緒に居たからだ”

 

 

 

 

ピンポーン ピンポーン ベル

 

 

 

「浩一」

 

「いきなりゴメン。話したいことがあって」

 

 

 

「いい家だよ正常に保たれてる」

 

「あちっ」

 

 

 

「鏡屋は子供のころからその。。。色々見えてたのか」

 

「むしろ小さいころの方が見えた。今は昔の半分も見えない」

 

「そっか」

 

 

 

「山田くん今日早退したよ」

 

「えっ」

 

 

 

「2時間目の途中で出て行っちゃった。もうクラスのほとんどが山田くんを認識していない」

 

「山田くんが教室を出て行ったとき彼を見たのはせいぜい5人ぐらい」

 

 

 

浩一の電話は繋がらず。

 

「あの満です。おとといはお世話になりました。あの浩一は?ハイそうですか。ならいいんです」

 

「行かせるんじゃなかった」

 

 

 

「あの山田くんに伝えて欲しいことがあるの」

 

「何を?」

 

「今朝山田くんに聞かれたの。みっちゃんはオレがそばにいるから具合悪くなっちゃうのかな」

 

「オレが鬼だから。私その時否定できなかった。青海くんが食われてるのかって思ったから」

 

 

 

「浩一がそんなことするわけないだろ」

 

 

 

「うん今は分かってる。だからそうじゃないって伝えて欲しいの」

 

 

 

「思うに山田くんが使ってるエネルギーは、青海くんが発しているエモーションじゃないかな」

 

「青海くんの生気を吸い取るとかではなく、青海くんが自ら渡しているものを受け取るとゆう」

 

「どうゆうこと?」

 

「青海くんがいないと山田くんの像はボケちゃう。私の目ですら山田くんの輪郭はあいまいになってる」

 

 

 

「人の生気が必要ならクラス中に充満してるとゆうのに。だから山田くんは鬼とかそうゆうのじゃなくて」

 

「オレがそう望んだんだ」

 

「えっ?」

 

「昨日と何一つ変わらない日々を」

 

 

 

”浩一と夜になっても連絡が取れなかった。いったいどこに姿を消したのか”

 

”家にも来ず。山田家にも帰っていないようだった”

 

 

 

 

「ねえ青海くん。残念だけど限界は遠くないはず」

 

「はぁ」

 

 

 

「山田くんが腐ってないのは奇跡みたいなもんだよ」

 

「だから浩一は!!」

 

「分かってる!死んでないのは分かってる。だけどそんな神業にどれだけ膨大のエネルギーが必要なのか想像もつかない」

 

 

 

「思念だけならまだしも」

 

「思念だけなら残るのか」

 

 

 

「うん」

 

「体がなくても心だけなら浩一はずっとオレのそばにいられるのか」

 

 

 

「不可能ではないけど」

 

 

この時のみっちゃんの顔が何とも。

 

一瞬光が見えた希望からの・・・

 

 

 

「山田くんが同じことを望まないと成立しない」

 

「死者とずっと寄り添うとゆう事。それが意味するのは青海くんが生きる人々がいる社会と完全に縁を切るとゆう事」

 

「それこそ生きながらにして死んでるのと同じ。それを山田くんは望むかな」

 

 

 

”浩一はきっと望まない。望まないだろう”

 

 

 

みっちゃん えーん

 

 

 

 

”誰からも見えないままあいつは何をしているんだ”

 

 

 

「浩一」

 

「浩一!浩一なんだろ」

 

「どこだ!どこにいるんだ」

 

「何でわかるの、、、みっちゃん」

 

「探したんだぞ。どこだよ」

 

 

 

「具合、、、熱はどう?」

「下がったよ。今どこにいるんだよ」

「病院?うちの病院か?うちの病院だろ!なんでそんなとこに。そこ動くなよ」

「ダメだ」

 

 

 

”早く帰ってこい!オレはちゃんと見えるから。お前の事ちゃんと見えるんだから”

 

 

 

 

 

 

「浩一」

 

 

 

 

「みっちゃん」

 

 

 

 

「なんかここ居心地がいいんだ。赤ちゃんの近くにいると楽なんだ体が。やっぱ吸い取っちゃてんのかな」

 

 

 

「バカ。鏡屋の話今したばっかだろ」

 

 

この軽いグーパンチが 飛び出すハート

 

 

 

「お前が奪うんじゃなくて相手がくれるんだ。第一お前にそんなことが出来るはずないだろ」

 

 

 

 

「なんか産まれたばっかの赤ちゃんって生命力が噴き出す感じがするんだよね。こうぶわーって」

 

 

 

「それがオレに元気をくれてるのかな」

 

 

 

「もうじきたくさんくれる弟が妹が産まれるじゃん」

 

 

 

「うん間に合えばいいんだけど」

 

 

 

「間に合う?なんだそれ!!」

 

 

 

「怒んないでよみっちゃん」

 

 

 

怒ってそっぽ向くみっちゃん。

 

 

 

「あれ?おひとり?」

 

「えっあっハイ」

 

「お母さん落ち着いてきたんで大丈夫ですよ」

 

 

 

「見えないのもたまには便利だんだよ。どこにいても気にされないし、入っちゃいけないとこでも怒られない」

 

 

 

 

 

 

 

「バカこんなところで」

 

 

 

「な!見えないのもたまには便利だろ」

 

 

 

「あっでもオレと喋ってるとみっちゃん、ずっと独り言いってる人みたいになっちゃうから気を付けな」

 

 

 

「兄ちゃん」

 

 

 

「湊!湊なんでここに」

 

 

 

「お兄ちゃん」

 

「渚」

 

 

 

「浩一どうしてここが分かった?」

 

「あーそうかここみっちゃんのお父さんの病院か」

 

 

良かったぁ。

 

お父さんと渚ちゃんと湊くんに見えた ぐすん

 

 

 

「ねえねえ産まれた?」

 

「何を言ってんだ予定日だってまだだし」

 

 

 

 

「おじさん、おばさん今分娩室です」

 

 

 

「みっちゃんこれって?」

 

「産まれるんだよ。お前の弟か妹が。多分急に産気づいたんだ。かかりつけの病院が手いっぱいって事でここにいるんだ」

 

 

 

 

 

 

 

「ゴメン 今日連絡しなくて」

 

「電話ぐらい出ろよ」

 

「はねられた時スマホ壊れたみたい」

 

「そっか」

 

 

浩一 えーん

 

 

 

「お待たせしました。中にお入りください」

 

 

 

「浩一先に入るぞ」

 

 

 

「産まれたの?」

 

 

 

「最初に抱くのはお前だ。お母さんがそう言ってた」

 

 

浩一は家族に確かに愛されてたんだよ クローバー

 

 

 

「みっちゃんも良かったら行ってあげて」

 

 

 

 

”ベッドのおばさんはまるでフルマラソンの後みたいに疲れた様子だった”

 

 

 

”でもそれでも目がキラキラと輝いて、赤ちゃんは小さくて、本当に小さくて”

 

 

 

「抱っこさせてあげて下さい」

 

 

 

”不思議な事に今は看護師さんは浩一を認識している。山田家がそろった事で浩一に与えられるエネルギーが劇的に増えたのかもしれない”

 

 

 

「笑ってる」

 

 

赤ちゃんがまじ天使だった キラキラ

 

 

 

”オレも浩一もこんなんだったのか。守られないと生き残れない”

 

”オレが今生きているのも守られてきたからなんだと今さらながら気づいた”

 

 

 

「笑ったぁ」

 

 

 

「みっちゃんおいでよ」

 

 

 

 

 

「みっちゃんおいでよ」

 

首を横に振るみっちゃんに、うんと頷く浩一。

 

このシーンが好き。

 

なんて表現したらわからないけど、ふたりの信頼関係?愛を感じる 飛び出すハート

 

そして浩一が天使に見えた 流れ星

 

 

 

 

「産まれた?」

 

 

 

”なんとゆうかこの幸せそうな光景がオレには眩しすぎて”

 

”気のせいかもしれないけど”

 

”光って見えたんだ”

 

 

 

 

 

 

「みっちゃん」

 

「オレもう帰る。みっちゃんち泊めて」

 

 

 

「いや今夜はみんなと一緒にいろよ」

 

 

 

「みっちゃんと一緒にいたい」

 

 

 

「けどな」

 

「たぶんもう時間がない」

 

 

 

「なんでだよ。お前今みんなに見えてたろ」

 

「うん赤ちゃんパワーでね」

 

「すごいよけどあんま続かないと思う」

 

「なんとなくわかる自分の身体だし」

 

 

 

「オレはラッキーだったんだ。こんなアディショナルタイム普通もらえないじゃん

 

 

オリジナル版では2人のショットだったけど、完全版ではアップでした。

 

 

 

「浩一」

 

「でもオレはみっちゃんと過ごせた。妹にも会えた、、、だから」

 

 

 

「満なにしてる。熱は下がったのか」

 

「下がった」

 

 

 

「君は山田くん、山田浩一くん」

 

 

 

「ハイ。母がこちらで出産を。妹が今ここで産まれました」

 

 

 

「それはおめでとう。明日にでもご挨拶させて頂くよ。満がいつもお世話になってるね」

 

「そんなオレがみっちゃんに」

 

「二人は仲がいいんだな。すまないがこれから緊急オペでね、ここで失礼するよ。帰りは多分明日の朝になる。じゃあ」

 

 

 

「うんやっぱかっこいいや。みっちゃんのお父さん」

 

 

 

「そうか」

 

「みっちゃんも大人になったらあんな風かな」

 

 

 

「うち行くぞ」

 

 

 

「えっいいの?」

 

 

 

「いいけど覚悟しろよ!」

 

 

 

「えっ」

 

 

 

「するからな」

 

 

 

 

「いいけど覚悟しろよ!」

 

「するからな」

 

初見は衝撃的だった びっくりマーク

 

そして待ち遠しかった 照れ

 

 

 

 

やっぱり浩一くん、しんどかったんだね。

 

赤ちゃんパワーで元気が出るんだね。

 

辛そうな浩一くん見るのが辛かった。

 

みっちゃんと寿美ちゃんの会話も辛かった。

 

とにかく辛いやるせない。

 

 

 

もう次は最終回かぁ ぐすん