こんにちは、法人成り・創業支援を得意とする税理士の弘中誠です。
これまで、消費税の納税義務は基準期間での判定でした。
通常であれば法人設立後2年間は免税で、
3年目から課税事業者になることがほとんどでした。
個人で創業して2年間免税、課税事業者となる3年目に法人を設立し
そこから法人としてさらに2年間免税といった流れでした。
平成23年改正で消費税の納税義務の判定に特定期間での判定が追加されました。
法人設立後2年目であっても、1年目の売上高によっては2年目から課税事業者になるというものです。
ただこちらは、売上高に代えて給与で判定することもできるため、
役員報酬等である程度調整し、課税事業者にならないようにすることも可能でした。
そして、令和5年10月以降はいわゆるインボイス制度がいよいよ始まります。
建設業などほどんどの業種では、インボイスに登録することになり、法人を設立すると同時に消費税の納税義務が発生します。
そこで特例として令和5年10月から令和8年9月までの日の属する各課税期間だけ
2割特例というものが使えます。
2割特例は預かった消費税の2割を納めるというものです。
2千万円売上があれば、2百万円消費税として預かりますので40万円ということになります。
2割特例は原則的な計算方法や簡易課税制度を使った時よりも有利となる場合がほとんどです。
法人成りによる消費税の節税メリットはほとんどなくなりましたが、
法人成り、法人化を検討されている社長は2割特例の使えるうちのされてみてはいかがでしょうか。