入院中、病室をたずねてくださる女神先生とお話して、初めて認識したことや気づかされたことがありました。
①MAC症でよく耳にする「空洞」
正直、よくわかっていませんでした。なんとなくのイメージだと最初の頃はないけれど進行するとできる、その部分は細胞が死んでいて機能を失っている、元には戻らない。もっと進行すると大きくなったり数が増えたりする・・・でした。
しかし、MAC症講座を聞くと「空洞が小さくなる」「治療によって空洞が消えた」と耳にするので不思議でした。
先生が「あなたと同様に急速減感作で薬が飲めるようになった患者さん、2年服用して空洞が消えたわよ」と仰るので「そもそもその空洞のできる理由がわからないし大きさが変わるイメージができません」と言うと「そういう説明、受けたことないんだね」と話してくださいました。以下、私が追加で調べたことと併せて書いてみます。
結核菌は酸素が大好き。だから酸素のたっぷりある肺に住み着く。MAC菌も同じで酸素LOVE♡
肺に住まないこともあるが多くは酸素があるから肺につく。
そこで、活発に活動して患者からみれば病巣と呼ばれるものを作る。
ところが、病巣が大きくなると中心部まで酸素が届かず組織が壊死してしまう。これはMAC菌にとって嬉しくない。そこで壊死した部分は体外に放り出すことにする(痰と一緒に排出してしまいます)
さあ、余分なところがなくなった病巣は空洞になり空気だまりができました。MAC菌喜ぶ~。ますます菌が集まって活発になる。
するとまた壊死する部分ができる。
また排出すると空洞はもっと大きくなる。
というメカニズムなんですね。
空洞があるところには菌が多く集まっています。
完全に壊死していない部分は外に排出するのではなく肺の他の部分に散らばって新たな病巣を作り増えていくという仕組みです。
講座で倉島先生も仰っていましたが、投薬の目安は空洞がある場合、これは3剤をやることをおススメするという根拠がこれだったのだなと理解しました。
【空洞がある=菌がたくさんいる=空洞が大きくなったり他の部位に病巣を広げてしまう】
投薬によってMAC菌を減らすとか消すとかできると、空洞は消えていき、肺は元の機能を取り戻せる、空洞ができたら戻らない訳ではなかった!!
そこ、女神先生に念押しして確認しましたので間違いありません。
手術しなくても投薬で効果があるならそれでMAC菌を叩けるのだそう。
空洞が大きいと他にどんどん散らばっていくので、先に手術で空洞付近を切除してから3剤を開始する場合もあるとのこと。
それは個々の患者さんの年齢や状態次第でドクターが判断するというわけですね。
このお話を聞いてスッキリしました。
先に女神先生が話してくださった くだんの患者さんはこの先、
半年~9か月程度を目途に投薬を終了できる見込みまできているそう。
私にも勇気を与えてくれる事例でした(*^▽^*)
2020年追記:私も4年6ヵ月の投薬の結果、空洞が潰れていることがわかりました!CT比較を載せています(2020.7.30)
②薬の選択
これも個人差が大きくて一概に言えないところですね。薬を使わないケースや使うにしても3剤をやるのか、注射も使うのかなど。
薬を使わない主義の方やまだ投薬開始せずに経過観察しましょうと言われているレベルなら、休養と免疫力UPに努めることで充分かなという気がします。何年も変化のない方もいらっしゃると聞きますし、私も最初の2~3年はそうでした。
①にも書きましたが空洞があるなら投薬を選択することもあるのではと今の私は思っています。
3剤飲める方は素晴らしいです(●^o^●)
私のように副作用で飲めなかった方にも、減感作療法で少しずつ量を増やしていくと飲めるようになる方が7割近くまで上昇するそうです。
今回、私は1日で1剤飲めるようにするという急速減感作療法をしていただきました。
2剤やる必要があったのと、副作用の場合の対応に不安もあったので10日間入院しましたが、リファンピシンを開始して14日目の今日まで、まだ副作用らしき兆候はありません。
今回はアレルギーを抑える薬も飲んでいます。
なお、昨年病院を変わるまで私はずっとクラリス単剤服用でした。
とっくに耐性ができていて、慢性気管支炎・気管支拡張症の炎症への薬でしかなくなっており、MAC治療はずっとしていなかった状態になっていたことは、女神先生に指摘されてびっくりするやらがっかりするやらでした。
☆グレースビットはクラビットでも良いのだが、過去に9か月クラビットを経験しており大きな効果がなかったことと副作用の出やすい体質であることからグレースビットを選んだと説明して頂きました。
☆エリスロマイシンとクラリスには、その2種類しか持っていない、能力があって(それがなんだったか失念しました)私はクラリスが使えない為エリスロマイシンを選択したと説明して頂きました。
☆カルボシステインは去痰剤ですが、喉の痰を切りやすくする為に処方しているのではない、
肺の奥に痰が詰まったりたまったりしやすいので(レントゲンで先生が「これ痰づまりしてる部分」と言います)それを体外に出しやすく肺の奥を綺麗に保つために処方していると説明して頂きました。
自分が飲んでいる薬は何の目的で飲んでいるのか、こんなにきちんと説明されたのは初めてです。
入院していたこともあり。薬剤師さんも部屋へきて1剤ずつ説明もしてくださいました。
特にエサンブトールの、目に起きやすい副作用についてはリーフレットも渡されての説明。
院内眼科で投薬開始時の目の状態もチェックしてもらえたので良かったです。
③気をつけること
・(上にも書きましたが)腸からの栄養摂取を大切にすること。
・免疫力を下げないこと。
・風邪をひかないこと(理由は1月12日の投稿に書いた通りです)
・ガーデニングの際には花粉症用のマスクをして、土ぼこりが鼻から入らないようにすること。
(新たにMAC菌を入れないように。肥料系のもあっと土煙が上がるようなのは良くない)
(できれば新たに穴掘って土を起こしてというようなことはして欲しくない)
学ぶことの多い入院生活でした。
【注】私の投薬治療はあくまでも私個人の体質等を考慮して内容を考えていただいたもので、同じ治療をしたら全員の患者様に効果があるとお約束できるものではありません。こんな治療をしている人もいるというご参考になればと書いていますが、ご自身の治療の方向性につきましては信頼できる主治医の先生とよくご相談くださいね。
長文におつきあいいただきありがとうございました~~~~~。
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