監獄レストラン | 女子リベ  安原宏美--編集者のブログ

監獄レストラン

 熊にどんぐりって、イベリコ豚を見習って、ペジョータ熊牧場を作っておいしくいただきましょう♪地域活性につながりますよんって話かと思ったら、違ったのね・・・。残念だわ。ちょっとそれはおいしそうかもなあと思ったもので。まあトトロも食べられたらおいしいと思う。


 さて。

 あら、赤木さん ネタにしてくれてたのね。ありがとう。

 刑務所や保護観察所が作られるとなると、地元で盛大な反対運動が起きてしまったり、赤木さんもコメント欄で書かれているけど、「加害者に金遣うなー食いぶちは稼げー」と元気のよろしいコメントが入ったりするわけですね。

 もちろん「福祉施設」として対応しないとまずいという認識もあり、施策もやっとこさ進んでおるような状況でしょうか。以下のようなニュースがございます。

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 http://mytown.asahi.com/areanews/kagawa/OSK201010020110.html

 高松刑務所のバリアフリーの収容棟が完成した。部屋と廊下に段差がないなど車いすでも移動しやすくしているのが特徴。全国的に60歳以上の受刑者が増え、刑務所も高齢化対策が迫られている。

 バリアフリー棟は3月に完成し、6月から利用が始まった。1階には広さ30平方メートルほどの部屋(共同室)が20室あり、1室に受刑者6人が寝起きしている。ドアを開けると、廊下と室内に段差はなく平ら。同刑務所の宮沢広・庶務課長は「車いすや足の不自由な人でも部屋に入りやすい設計」と説明する。

 室内には畳が敷かれ、奥に置かれた洗面台の水道の蛇口はボタン式。「握力が弱まり蛇口をひねることが難しい人でも、手のひらでぽんっと押せば水が出る」と宮沢課長。トイレは足腰に負担がかからない洋式だ。

2010/10/3

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 塀の中でバリアフリーってギャグみたいですが、部屋と廊下の段差が越えられず、蛇口をひねることのできない握力では、どうやっても凶悪な犯罪を犯しようがないんで、地域住民の方にはみてもらうのが一番なのではないかなあと思います。


 そして、「加害者なんだから、自分の食いぶちくらい自分で稼げ!」みたいな威勢のよい人には、こういうニュースはどうでしょう。まあ、日本も若い受刑者がいないわけでもないし、少年刑務所もありますからね。


 こちら、イギリスの監獄高級レストランThe Clinkです。

http://www.theclinkonline.com/

 何重にもセキュリティを通って表れる超高級レストランのテーブル&チェアも囚人が作ったもの。サービス係も囚人です。過剰セキュリティ体験も(ほんとはそんなにいらないんでしょうが)オーウェルの小説世界の雰囲気を体験できるのがおもしろいんでしょう、世界各国で報道されていて評判になっているようです。そして公的機関なので一食1000円以下。かなりお得。

 上がHPですけど、The ClinkはスターシェフAlberto Crisci氏が受刑者の更生を願って、英法務省といっしょに運営しているレストラン。受刑者のなかにはミシュランの星を狙うよ!って意気込んでいる人もいるとか。日本だったら料理の鉄人が教えているみたいなもんでしょうか。日本でも丸獄グッズとか網走のご飯とか人気だったんでしょ。地域にも好かれるんじゃない?私は近所にあったら行くな。個人的な希望ですが、民間が絡むなら、夢のあることもやってほしい。日本のPFIの美祢刑務所なんて、セキュリティレベルでいくとあそこはセコムがおとして最高品質なんだから、まずは脱獄ゲームとかやってみるとか(笑)。

 冗談はさておき、Crisci氏のメッセージがかっこいいんだな。

 The Clinkっていうのは日本語だと「カチン!」みたいな音のことですが、こう書いてますね。

----I want The Clink to be the sound of chains being broken

 鎖を壊す音になりたい

 私は、「自分の食いぶちくらい自分で稼げ!」という人よりかっこいいと思うが。

エコ・テロリズム―過激化する環境運動とアメリカの内なるテロ (新書y)/浜野 喬士
 頭のイベリコ熊おいしそかもー(笑)に戻りますが、過激化するエコ運動に関して、どうしてそんなに過激化するのかと書いた読み物。手軽な値段で読める本のなかでは一番おもしろかったです。エコキチガイめーみたいな本じゃないのでご安心を。そうそう、今年の警察白書でさまざまな運動団体の数が書いてあったんですが、もー圧倒的ですよ、ミドリな人々。労働問題のグループなんてかわいいものでした。