初夏になると聴きたくなるLPがあります。

Chaseの「Chase」。






1970年代の初めに
Chaseというバンドがいました。

リーダーはビル・チェイスというトランペッター。
ウディー・ハーマン楽団や、
同じくハイトーンで鳴らしたトランペッター
メイナード・ファーガソンの楽団にいた
凄腕ハイトーンプレイヤーです。


アルバムの解説によると

ビル・チェイスは13歳からプロとして活躍し始め
一時期クラシックの勉強もしながらJAZZの楽団で
リードトランペッターとして名を馳せた後
自身の名を冠したバンドを結成、
ブラスロックの新しい旗手として
衝撃的なデビューを飾った

そんなバンドだったそうです。
(もっと知りたかったら自分で調べてください)


ブラスロックといえばシカゴやBS&Tなど
ホーンセクション全体が迫力あるサウンドを
形成するバンドが有名ですが、
このChaseはトランペットが4本のみという潔さ。
とにかく鋭くてドライヴの効いたハイトーンと
スピード・疾走感に溢れたアンサンブルが
聴きどころです。




両親がChaseのファンで、
まだ結婚前に別々にLPを買い求めていたので、
うちには1stと2ndのアルバムが
2枚ずつありました。

で、物心ついた頃から、
暑くなってくると
夜、酔っ払った父親が
徐にChaseのLPをかけるという。

だからなのか、このくらいの陽気になると
無性にChaseが聴きたくなる。
空気の匂いのせいかなぁ。


このバンド約4年の間に3枚しかLPを発表せずに
ツアー中の不運な飛行機事故でビルを含む
約半数のメンバーがなくなってしまったため、
誰でも知っている、というわけではありませんが、
この曲なら誰でも一度は耳にしたことがあるはず。



ハイトーンのドライブがカッコよすぎ。


でも、もっとすごいのがこっち。


あんなハイトーンで
この速さで完璧ユニゾンしてるなんて
人間とは思えない🤩🤩🤩


この曲はA面のオープニングの曲で、
Get it on(邦題「黒い炎」)は
A面のエンディングの曲。


今までは「黒い炎」を聴いたらそれで満足して
レコードを仕舞ってたのですが、
久しぶりにB面を聴いてみたら
これまたすごくてぶっ飛んだ。


最後が組曲仕立てになってるんですよ。
しかも、JAZZもロックもクラシックも
エレクトリックサウンドも
いっぱい聴こえてくる。
当時としては画期的な作品だったでしょうね。


で、今現在わたしが好きな音楽の傾向が
B面の曲の中に散りばめられていることを
発見して慄いた😱😱😱




あぁ、確実にわたしは洗脳されていた!




三つ子の魂百までとはよく言ったもので
わたしは一生、初夏になると
このアルバムを引っ張り出して
繰り返し聴くんだろうな😊

その時々で感じることは違うけど
多分このアルバムを好きなことは変わらない。


レコード針折らないようにしよう。