「才能があっていいね」


いろんな人に、言われました。


褒め言葉だよね、と思って、嬉しく受け止めてました。


昨日も言われたのだけど、そこで他のお友達が言ったのが


「才能なんてないと思う。努力してきたの。でも本人はそれを努力したと思ってないだけ」


ハッとしました。



多分私にしかわからない、楽譜の書き込み。

これは大学生の時に歌っていた、ベッリーニの歌曲。


音が高く跳躍してるのに、

「そのままの高さ」

って、他の人が見たら謎でしかないよね(笑)


この歌は編入試験で歌った曲。

楽譜の書き込みで、レッスンの時の記憶とか、感覚が蘇る。


レッスンで歌い、大学の練習室で歌い、家でも歌い、とにかく時間と場所さえ有れば歌ってた。

うまくできないところを繰り返し繰り返し。


…ああ、私、努力していたんだ。

歌が大好きだから、苦にならなかっただけで。


神童と呼ばれていたモーツァルトは、小さい頃から父親の英才教育を受けて、父親と演奏旅行に行っていたから、幼いのに知識も経験も豊富だった。


モーツァルト自身、手紙に

「今度の作品は自信があるんだ。だってものすごく努力したんだもの」

と書いている。


才能なんてない。


ただ好きで、楽しくて、「私がんばってます」とか「努力してます」って考えず、ひたすら歌ってきただけ。


なんとなく自信が薄れていたけど、昨日の言葉で上向きになれた。


さあ、明日から、出来る事から始めるよ。