ドクターと呼ばれたい男の結末 | 国際結婚 こんなところまで来てしまった・・・

国際結婚 こんなところまで来てしまった・・・

これは、私の過去の記録(日記)です。
イギリス人の夫と国際結婚 
中東で海外生活を経て
やっと日本に戻ってきた。。
海外でも日本でも何故かいつも微妙に波乱万丈をしている
2児の母です。

たくさんの励まし、心配のコメント

ありがとうございます。。。

この事件のせいで

まだ寝覚めは良くないですが

ぼちぼち顔を上げていけたらと

思っております。。。

ちなみに捻挫は数日で元どおりで

歩けるようになりました。。汗

若干違和感がまだありますが!笑

 

さて、気が滅入る話をする前に

あの男の話の続編をします。

 

夫の部下に

(今の所)一人だけ

変な先生がいる。

その名もドクタ・ームーサー(自称)。

 

この男PHD(博士号)を持つ男。

 

今まで読んでくださった読者の皆さんは

ご存知の通り

夫の周りにいる

博士号を持つ奴に

ろくな奴はいない。

 

何だろう。

みんな共通点があるような気がする。

 

一言で言うと

「妙な自信」を持っていることだろうか。

しかも根拠がなく自分が重要だと勘違いしてる。。

(全員ではなく、今まで夫があったPHD保有者)

 

博士号を取ったことで

偉くなったと勘違いしている人が多いのだ。

だからなのか、間違いを犯したり

ピンチになると妙な行動や発言をする。。

 

さらに。。。

前にも話したが

博士号を金で買うような奴もいる。。

 

いや、金で買うと言うよりは

大学の認可が下りてない

個人が経営する学校で

勝手に博士号を配ってるところが

あるらしい。。

 

普通、博士号とは

認可の降りた大学でのみ

得られる学位のはずなのだ。

 

しかし、個人の経営する学校(ビジネススクールみたいな?)など

そんな学校としての認可が下りてるとことろは

ほとんどなく・・・

なのに、勝手にPHDと言う名前がついた学位を

渡してると言う・・

 

つまり、普通の私たちが考える博士号とは

随分と違う・・・らしい。

 

事実、サウジでは

金に物を言わせて

あまりにこの系統の学位を取る人が多いので

認可の降りた有名どころの学校以外のPHDの学位を

受け入れないと

国で跳ね除けているらしい。。

 

名前も聞いたことないような

もっともらしい名前の学校に

ある程度通って

学位をもらう。。。

 

と言うのが事実上のシステムらしい。

 

さて・・・

自称ドクタ・ームーサー。

この男も実はこの類の学位だ。

 

夫が雇ったので

経歴に全て目を通したので

夫はこの男のPHDのでどころを調べたらしい。

 

夫は人を雇う時

探偵並みに調べる。

 

で、この男のPHDの出どころは

アメリカの聞いたこともない

アメリカ政府の認可の降りてない学校の

PHDだったそう・・・。

 

なので、この人の会社でのPHD学位取得者とは認められず。。

普通採用になったとか・・・。

もちろん、高学歴は

給料体系が違う。

 

でも、この人は普通採用。

 

「こんなに、最初から怪しい経歴なら

最初から雇わなければよかったのに。。」

そう私が言うと。。

 

「こっちも切羽詰まっててさ・・」

と、遠くを見つめて夫は話していた。。

 

実は。。オマーン

起業すると

必ずオマーン人を3割以上雇う必要がある。

 

ならば、先生とか主力メンバーじゃなくて

あまり重要でない

ミスしても大したことない

警備とかそう言うので雇えばいいのでは?

 

そう夫に言うと・・

「オマーン(アラブ)人は

自分が重要なポジションにいないと

仕事に来なくなる」と言う・・・。

 

なんじゃそりゃ・・・汗

 

と思うが、まあ想像がつく。

サウジでもここでも

20過ぎた大人にまず教えることは

「遅刻せずに出席すること。」

 

きちんと出勤する

これがどんなにアラブにとって

難しいことか・・

 

それを教え込むのに

夫の学校は

半年以上は費やして

生徒たちに言い聞かせるらしい。

 

最悪なことに

この国の医者はすぐに1ヶ月もの病気診断書を出してくれる。

風邪でももらえるらしい。

 

そして、働きもしないのに

法だけはしっかり労働者を守ってるので

医者の診断があれば休める。

 

日本でいくら診断書があっても

捻挫で1ヶ月休む奴はいない。

そんな奴、いたらすぐ首切られる。

 

しかし、ここは平気で休む。

学校も同じように休むらしい。

だから、夫は

「診断書があろうと

風邪で1ヶ月も休むなら

単位をあげないので

退学しろ」と生徒の言い聞かせてるらしい。

 

生徒は

「診断書があると言うことは

法で守られてる。

会社でいいのなら

学校でもいいはず」と

親戚中を巻き込んで抗議に来るらしい・

 

しかし、夫は

「ここは会社ではないし

今ここでこれだけ話せるのなら1ヶ月もの休養は

必要ない。

診断書にも風邪と書いてある。

よほどのことがない限り

2〜3日もすれば仕事や学校に復帰するのが普通だ。

その感覚がないのなら

どの道、会社に同じことをし

会社のブラックリストに載り

一番に首切りの対象になるだろう。

今ここでこんな些細なことが耐えられないのなら

すぐに学校をやめたほうが無難だ。

時間の無駄だ。」

 

そう、厳しく生徒に言う・・・。

明らかに仮病だとわかる人にのみこの話をする夫。

そして、この数が半端な数ではないこと。

 

そんな中、夫の考える「普通」の基準を満たしているオマーン人

を雇うのは一苦労らしい・・

 

自称ドクター・ムーサーは

怪しい点が多すぎて

最後まで採用を考えた人だったらしいが

このとき、学校開設を急いでいた時期で

しかもまともなオマーン人不足だった・・と言う理由で雇ったらしい。

 

そんな彼は最初から間違いを犯し続けた。

 

彼の問題

その1

昼休みにランチを食べに家に帰る。

 

マスカットはランチタイムに渋滞が起きる。

それはみんな、ランチしに

家に帰るから。

 

まあ、勤めてる先のお店が4時からオープンとかなら

話はわからんでもない。

渋滞にはまっても

家に帰ってランチできる時間だ。

 

しかし、学校の先生のランチ時間は

通常どおりの1時間。

 

よほど学校の近くに住んでないと

渋滞に巻き込まれて

午後からの授業間に合わない。

 

そして、この男は

夫が注意したにも関わらず

ほぼ毎日家にランチをしに行き・・

午後に遅刻すると言うことを

何と50回も繰り返していた。

 

政府の要人がやってきて

学校視察・・(国を挙げてのプロジェクトなため)

とか言う肝心な時に

教室に先生がいない・・と言う

シュチュエーションに

何度もなりかけたそうな・・

まあ、夫は裏から手を回して

他の先生に代打で入ってもらったりして

何とかしのいだようだけども・・

 

50回以上の遅刻を繰り返し

それをきちんと記録していた夫は

「これ一つとっても

十分首が切れる」と豪語していた。。

 

その2

これは先日書いた

テスト前の大事な時期に

どうでもいい理由で長期病気休暇をとる。

他のオマーン人と大差なく

どんなに責任ある仕事を任されていても

休める時は休むスタンス。

 

その3

生徒への人権無視の発言。

これも先日書いた通り。

よくわからない妄想で生徒を蔑み

半ば狂ってると思うほど

妙な発言を繰り返す。。

 

生徒側に訴えられたら

必ず敗訴するであろう内容なので

裁判沙汰になる前に

夫は切りたかった様子。

 

まあ、先生としては全然ダメダメ。

 

以上の経緯から

ようやくこの男のをどうするのか・・

夫のガレッジで会議が開かれた。

 

こちらから解雇にすれば

契約期間中のため

こちらから契約違反金を払わないといけない。

それはいやだ。

仕事もしてないのに・・・。

 

この男はどうせあと1ヶ月で契約が切れる。

ならば、それを利用して

契約を継続しないとし

残り1ヶ月は給料は払うが

学校に来ないでほしい。。

と言う内容のようが

どちらも傷が浅い。。。

 

この時の話し合いは

そう言う結果に行き着いたよう・・。

 

この男に「もう、学校に来なくていい」

と言うことを言い渡す準備が進む。。

 

 

まずは、生徒とのいざこざ内容を書いた書類を

自称ドクター・ムーサーに読ませ

書類内容に嘘がないか

確認のためにサインを求めると

「サインをしない」と言い張る

ドクター・ムーサー。。

 

もちろん、この男がサインをしない理由は・・・

「自分にとって不利な内容が書いてあるから。」

 

しかし、そんなことは言えない

意地っ張りの自称ドクター・ムーサーは

この書類の自分の名前のところを指差し

「名前の前にドクターがついてない」と言ったそうな。

 

夫は切れそうになったと言う。。

 

それでも我慢して

「ドクターは

医者につく称号で

PHDを保有している全ての人が

そう呼ばれるものではないのが常識なのだが?」

と怒りを抑えながら言う。。

 

この男は学校中の同僚に

Dr.ムーサーと呼ばせていて

もし、ムーサーだけなら

あえて訂正していたようなやつ・・・。

 

当然ネイティブは

半笑い状態で言われた通りに

彼をDr.ムーサーと呼んでいたのだが・・

それが彼を助長させたらしい。

 

しかも、書類にサインしない理由が

それなもんだから

夫もかなりブチ切れ

「サインしなくても

被害者側と証言者がサインしてるから

問題ないよ・

裁判になって心証が悪くならないように

こっちが君のために準備した書類なんだけどね。」

そう言い捨てて

書類にサインさせなかったそうな。。

 

夫は

「あいつ(ムーサー)は、経済のPHDとったくせに

経済のことは全くわかってないし

素人もいいとろこ。

あんなのでドクター持ってることをひけらかして

恥ずかしいと思わないんだろうか。

どうせ、勉強もしてないくせに。

医者でもないくせに、何がドクターだ。」

と夫、

自分の専門分野

且つ

自分のストレス原因なもんだから

超ブチ切れ。

 

そして、数日後

書類が整い

自称Dr.ムーサーに

お別れを言い渡す時が来た。

 

彼は予想通り

マネージャークラス全員を

罵ったそうな。。

狂ったように。。

 

しかし、契約を更新しないのは

変わらないし

学校に来ても追い返すだけ。

 

暴れて文句言っても

自分の心証が悪くなるだけ以外のことはないのに

PHDを無駄にとったからなのか

全く自分の状況が理解できなくて

学校でひとしきり暴れたそうな・・。

 

そんなに悔しかったら

真面目に働けばよかったのに。

 

そう思わずにはいられないが

彼のチョモランマ級のプライドが

それを許さなかったのだろう。

 

「PHDを持つ男を雇うと

必ず首を切ることになる。」

 

そう、夫はため息をついて言った。

 

そして、PHDを持つ男のもう一つの特徴は

「去り際が最悪」

首切ったほとんどのPHDを持つ男は

やめるときに

これでもかと言うくらいに問題を起こし

さらに罵ったり

罵声を浴びせたりと言う

そう言う去り方をする。。

 

立つ鳥跡を濁さず。。

そんな言葉は知らないんだろうな。

 

夫も散々言われたが

最後に夫は

「まあね、来月は働かなくて

給料もらえるんだし

ここで、暴れて上の人の心証悪くするより

次の仕事見つけるために

いい印象で去ったほうがいいんじゃない?

 

教育界はみんななんだかんだで

繋がってるからね。

噂になると仕事探しに支障が出るかもよ?

 

気をつけて。」

そうアドバイスしたそうな。

 

その言葉になぜか

好意を感じたムーサーは

「ありがとう。

僕のことを考えてくれてるんだね。。

今度僕の80フィートのボートに

遊びに来てよ」

と虚言癖を疑うようなことを言い出す。。

80フィートのクルーザーって

推定2億はすると思うんだけども。。。汗

 

夫はこの発言で

この男は完全に頭がいかれてると思い

ニコッと笑ってスルーしたと言う。。

 

ムーサーを切ったもう一つの目的は

他のアラブ系先生達への見せしめでもある。

先生として最低限のラインをキープできなければ

容赦無く切ると言う。。。

 

この日の彼の暴れ方を見て

他のアラブ系の先生は

何を思っただろうか?

 

ムーサーがやめたせいで

また、夫は余計な仕事を抱えてはいるものの

問題を起こす人がいない分、

先に対処しやすいので

ストレスは減ったそうな。。。

 

何はともあれ

夫のストレスの原因その1が

辞めてくれてよかった。。

 

そう思わずにはいられない。。

 

ちなみに、この男

妻が4人もいるそうな。。

そんな甲斐性があったのかしらね?この男は。汗

 

しかも、各国にいるらしい。

(それぞれの国にいて一緒には住んでいない)

一人はタンザニア

一人はモロッコのカサブランカ

一人はオマーン

一人は・・・どこだっけ?

どうでもいいけども。。

 

しかし・・・

無職で4人の妻を

果たして養っていけるのだろうか・・

とちょっとだけ

気になった私であった。。