松山マスターズ制覇記念その② 【怒】 | 桐林宏光オフィシャルブログ Powered by Ameba

松山マスターズ制覇記念その② 【怒】






松山マスターズ制覇記念 勝手な感想その②
【 怒 】
今回のマスターズでは 松山選手のインタビューによると
「ミスを受け入れていこう」と自分を許すことをテーマにしていたようだった。

ミスショット・・
この「ミスショット」という表現を簡単に安易に使用してしまうけど、メンタルスキル的には
現象での表現にしたほうが望ましい。
たとえば シャンクは 「右斜め45度に低めの球」
「すこしカットに入った球」などなど。 自分のイメージどおりでなかった球やハザードに行ってしまった球などは すべて「ミスショット」と安易に表現してすませてしまう。 その「ミス」「失敗」という結果が悪感情を引き起こし、プレー中に 「怒り」として表れてしまうことが多くある。

まさしくそのアンガーマネジメント(怒りのコントロール)がよいパフォーマンスを続けるには必須だ。今回、韓国のキム選手が、自分の不甲斐なさに怒ってパターを折ってしまい、残りのホールを3番ウッドでパットするといったこともあった。怒ってボールを池に投げ入れたりと、自分の心の暴走を制御することができなかったようだ。 それらのことは もちろんマナー違反だし、やってはならないことだ。 

以前の松山選手も道具にあたってしまう場面は幾度かあったが今回は違った。「ミスを受け入れる」 「自分を許す」ということができたのだ。おそらく目澤コーチとの対話の中で、「自分を知る」ことができ、そして「自分を認め」 「自分を許す」というダメな部分も認め、自分を受け入れ褒めることができる自己肯定感が高くなっていったのであろうと思う。そうして、立ち直りが早く、努力も楽しく継続することができ、常にポジティブに変換できるメンタルスキルが自然と身についてきたのだろう。

しかし、【怒】の感情がすべて悪いわけではない。
解説者の中島プロも言っていたように 終盤に追い込まれたときに
「戦意がそがれるな!自分に怒れ!」というような表現をなさっていた。自分を許すだけではなく、追い込まれた場面では 自分の力を信じて逃げたりフリーズしたりせずに闘争本能をだして立ち向かっていく王者の勝つゴルフをしていく必要がある。

自分の中に沸いた怒りのエネルギーを勇気と自分を信じる力に変えていく強いゴルフができたのであろう。
そんなメンタルスキルの向上も 揺るぎない練習量とテクニカルスキル、盤石なフィジカルスキルがあってこそ。心技体のバランスが整ってこそできる技。

多くのアベレージゴルファーは まずは現状の自分を知り、認めることからスタートし、そしてそんな自分を許してみよう。ラウンド中にイメージどおりでないショットばかり続いたとしても、望んだ結果でなかったとしても 少しでもそれらをポジティブ変換し、自己肯定感を高くもてるゴルファーに変身していこう。

それがゴルフのパフォーマンス向上につながるよ。