渋野選手メジャー制覇! | 桐林宏光オフィシャルブログ Powered by Ameba

渋野選手メジャー制覇!

 

樋口久子プロ以来の日本人メジャー制覇!
猛暑ラウンドの夜の生中継で 私は 熱中症ぎみで 天井が回るほどのめまいがあり、
ちょっとだけ寝て、バックナインから起きて放送を見だした。
その時に トップとは2打差になっていて
「あ~あ、やっぱりか・・・」という、期待したい気持ちと どうせ期待しても裏切られて どんどん崩れていく暗いムードの試合をみることになってしまうのかなあと思った。
わたしは めまいがひどいし、放映をみるより自分の健康管理のために寝てしまったほうがいいかなとすら思った。
しかし、期待せずに見ることにした。
 
そしたら 漫画のような展開に だんだん目が覚めてきた。
 
今回の全英女子オープンの会場がリンクスではない環境なので
我慢比べの内容ではなく、どんどん攻撃的にいける試合会場と天候だったためか
、排気量抜群の サラス選手、 虎視眈々としたコ・ジンヨン選手、
シャープな切れ味のプレッセル選手、そして 渋野選手の同伴競技者の ブハイ選手の
バーディー合戦は 見ごたえのある展開だった。
 
12番パー4での ワンオンチャレンジの実行についての
樋口久子さんと 戸張さんの解説の掛け合いが面白いなと思いながらも
劇画のような展開に目はランランとしてきてしまった。
 
渋野選手は 笑顔がすばらしく、優勝争いしているときも 絶やさない笑顔とファンサービス、
でも スイッチオンになったら 一気に 柔道の野獣といわれた松本選手のような 眼光するどい視線の表情になる。ずっと しかめっ面で戦闘モードになっているのではなく、ただただ ずっと にこにこ、へらへらしているのではない。
 ショットの準備の段階に入ったら 戦闘モードの野獣化し、ショットの実行をしたら また笑顔。 そのオンオフの切り替えが とてもよかったと感じた。
 
日本人としては、これまでの日本人選手は そんなに表情豊かでないという印象が欧米ではあったかもしれないが こんな日本人選手もいるのだ!と 受け入れられ、アウエイの雰囲気もなく、暖かく受け入れられ応援されているということ自体も嬉しく思えた。
 
そして 一緒に回っていた ブハイ選手も 自分のプレイスタイルを守り、必死に 渋野選手についていったように感じたが 終盤で 顔が紅潮し、息が浅くなって辛そうな表情を何度か見かけた。
 
ブハイ選手が 自分のプレイスタイルを貫き、最高のショット、パットをしてしぶとく闘っているのに、
渋野選手は それにおかまいなく自分ののびのびとした付け入る隙のないゴルフをしていて
もう気力がもたなくなり、メンタルバッテリーが目減りしてしまっているように見えた。
 
そして 先にホールアウトしていた排気量抜群のサラス選手に 勝てるか プレーオフに持ち込めるかは 唯一 渋野選手だけという状況になり、 そのバーディーパットを ガッツンと沈めての まさかの優勝!(ほんと 正直、 まさか!だ)
そのときに 渋野選手のガッツンバーディーの時に ブハイ選手も一緒にガッツポーズしていたのをみて 本当に嬉しく思った。
きっと ブハイ選手も 精一杯闘った。でも 渋野選手がそれを上回っていた。
そして 渋野選手の勝利を心から祝福し、ガッツポーズを同時にして 喜びを分かち合える素晴らしいスポーツマンシップを目にした。
 
渋野選手の偉業はもちろん、ブハイ選手のスポーツマンシップを目にし、
ゴルフ界はまだまだ、ますます明るいなと勝手に思った。
これからの 日本のジュニアゴルファーにも 明るいおおらかな道を切り開いてくれたと思う。
 
悲壮感漂うゴルフではなく、 ゴルフを心から楽しめる メリハリのある笑顔のゴルフがジュニアゴルファー(もちろん大人にも)に浸透していくだろうという明るい気分になれた。