平成28年第1回定例議会予算特別委員会総括質疑(区内の回遊性を高める取り組み) | 新宿区議 鈴木ひろみオフィシャルブログ Powered by Ameba

平成28年第1回定例議会予算特別委員会総括質疑(区内の回遊性を高める取り組み)

◆鈴木ひろみ委員 オリンピック開催を契機とした区内の回遊性の確保策についてお伺いさせていただきます。他の委員の質問で、東京都に訪問している外国人のうち、無作為抽出で55%もの外国人の方がこの新宿区大久保を訪れているといった結果が出たといった御答弁を伺いました。また、駅周辺だけでなく、区内の回遊性を高め、そして新宿区の魅力を発信したいという新宿観光振興協会担当からの御決意も伺わせていただきました。

そのためには、東京都内の主要な観光地に向かうための駅という位置づけではなく、新宿区という一観光地として、新宿区の持つ多様性を十分に発信をしていくことが重要であるというふうに考えております。

 しかし、例えば国立競技場から「漱石山房」に行こうとした場合、地図上では直線距離は短いですが、電車だと乗りかえをして遠回りをしないと着けないなど、いろいろな課題がまだまだあるというふうに感じております。そのために、我が会派の代表質問で、新宿WEバスのルート変更なども視野に入れ、観光の面から区内の回遊性を高めていく取り組みの必要性を申し上げさせていただきました。

 区としては、来街者にとっての区内の回遊性のための交通手段として今後何を用いるということを想定をされているのでしょうか。御答弁ください。

 

◎(交通対策課長) 地域の方々や、それから新宿区を訪れる方の移動手段ということで、こちらを確保するということは非常に重要であると考えております。

 そうした中で、今回、代表質問のほうでも御質問いただきましたバスというところにつきましては、私どものほうでは区内おおむね10分程度を歩けば最寄りの駅やバス停に到着することができるということで、このバスというところでは、バスの整備というのは特に考えていないというところでのお話をさせていただいているところでございますけれども、今後、観光という点でこれから来街者等多くなってくるという状況がございますので、そういった点でのまた地域の方々の御要望等ある場合については、区としてもその利用者が見込まれるようなときには、人の流れ等を調査して、また既存のバスルートの変更やバス停の設置、そういったことは必要に応じてバスを運行している事業者への要望をしていく、そういうことは必要かと考えているところでございます。

 

◆鈴木ひろみ委員 今の御答弁だと、バスルートの変更も視野には入っているという理解でよろしいですか。何か代表質問のときとちょっと内容が違うのかなというふうに感じているのですが。

 

◎(交通対策課長) 地域のバスというところで代表質問のときにお答えさせていただいたところでございますが、今お話しさせていただいたのは、観光施設等の新たな整備等が進む中で、新たなバス利用者が見込まれるといった場合には、人の流れ等を調査して、既存のバスルート、これは既にバスの運行事業者等が運行しているものですけれども、そういったものに対しての事業者に対しての要望といったことは考えていく必要もあるかという点でお答えさせていただいたものでございます。

 

◆鈴木ひろみ委員 なるほど、わかりました。

 例えばなんですけれども、先ほど私のほうで例に挙げさせていただきました「漱石山房」に例えば行こうと思った場合、恐らく「漱石山房」、電車で行くというふうになると早稲田駅が最寄り駅になるかと思うんですけれども、早稲田駅というのは東西線なので、そのまま乗っても新宿駅に着かなくて、若干乗りかえをしながら行くといったことなどもあるんですね。当然ですが、バスも早稲田大学行き、あれは非常に本数が少ないので、なかなか来ないからバスを利用しないで結局電車で行っちゃったほうが早いといった方とかも私の近隣に住まう方などはおっしゃっていたりするんですが、例えばバスのルートがあるからこの観光地に行くのであって、その観光地を目指していくというような形で後からバスというのは、卵が先か、ニワトリが先かの議論になってしまうかと思うんですけれども、そういった先にきちんと観光客を呼び込む策というのはどのようにお考えでしょうか。

 

◎(文化観光課長) ただいま委員からお話がございました例えば(仮称)「漱石山房」記念館の例で申し上げますと、確かに公共交通機関としては今御指摘いただきました東京メトロの早稲田駅、あるいは最近というか、大江戸線の牛込柳町からいずれも5分から10分ぐらいのところにあるかと思いますので、そういうような公共交通機関を御利用、あるいは都バスを御利用いただいてお見えになることを今のところは想定しております。

 今、東京都の、先日も御紹介させていただいたかもしれませんが、外国人旅行者の受け入れ環境整備方針、こちらのほうでも現在東京都に訪れる外国人旅行者の方々、主に利用される交通機関としては、公共交通機関、鉄道ですとか地下鉄、そういったようなものが主体となっておりますので、こういうような交通機関のわかりやすい案内、これについては東京都ですとか鉄道事業者も含めましてそういうものに今後とも努めてまいりたいというふうに考えております。

 

◆鈴木ひろみ委員 わかりました。先ほど牛込柳町の話が出たんですが、牛込柳町から多分「漱石山房」までに行くルートの地図なども絶対に必要になってくるかと思いますので、そういったことも考えながら、確かに新宿区は公共交通機関たくさん通っていますので、すぐ駅には着けたりもするんですよ。だけれども、そのすぐそばにある電車やバスに乗ったからといって目的地に着くとは限らないというところがございますので、そういったことも視野に入れていただければと思っております。

 先ほど公共交通機関の鉄道のお話がございましたが、特に新宿駅の構内、非常に電車がいろいろな種類が多くございます。例えば小田急線なのか、京王線なのか、副都心線なのか、大江戸線なのか、本当に駅の中がばらばらといいますか、非常に複雑になっていて、新宿駅ダンジョンなんていうゲームにまでなってしまうぐらいの、同じ日本人であってもなかなかわかりづらいといった現状がございます。

 また、車椅子やベビーカーなどでこの新宿駅を訪れる方に配慮をして、例えばせっかくエレベーターが設置をされていても、いざホームや駅の構内において、そのエレベーターがどこにあるのかの案内も非常にわかりにくいといった現状があります。これは多言語表記以前の問題なのかなというふうに私は受けとめております。

 区はこれらの課題をどのように把握をされているでしょうか。また、鉄道会社や東京都などと改善に向けた具体的な取り組みというのは何かなされているんでしょうか。御答弁ください。

 

◎都市計画部参事[都市計画課長] 昨年6月3日に東京都と新宿区が事務局になりまして新宿ターミナル協議会というものを発足してございます。この中には新宿駅の各鉄道会社も入ってございまして、そういう中で、今委員からございました新宿駅がわかりづらいというところを解決するためのわかりやすい案内サインの充実、あとバリアフリー化も一応視野には入っているんですが、まず一つ、その駅の案内のパンフレット、その中にバリアフリーのルートを入れたようなものができないかというようなところを含めて今総合的に東京都と検討しているところでございます。

 

 

◆鈴木ひろみ委員 次に町の回遊性を高める自転車施策についてお伺いをさせていただきたいと思っております。2012年ロンドン大会を機に、ロンドン及びイギリスでは、健康増進面、また環境面で利点が多いとされ、自転車の利用促進が積極的に展開されています。この動きは2016年リオデジャネイロ大会を迎えるリオデジャネイロでも同様です。

 東京においてもオリンピック開催決定後、自転車を活用すべきであるという機運が高まり、2015年4月に東京都が自転車推奨ルートの整備に取り組む方針を発表し、オリンピック開催前までに自転車走行空間を400キロ確保するという目標を明らかにしました。その方針におきましては、2020年東京大会の競技大会や主要な観光地の周辺7地区、すなわち皇居周辺地区、新国立競技場周辺地区、臨海部周辺地区、葛西臨海公園周辺地区、浅草・東京スカイツリー周辺地区、大井ふ頭中央海浜公園周辺地区、武蔵野の森周辺地区において、自転車がより安全に回遊できるよう、国道、都道、区市道などを連続させ、走行しやすい空間を連続させたネットワーク化を図ることが表明がされています。

 現在、江東区、千代田区、港区、中央区の4区でコミュニティサイクルの実証実験が行われています。本区もこのネットワークに参加をすることにより、より多くの観光客を呼び込むことが可能ではないかというふうに考えております。

 コミュニティサイクルにおきましては、サイクルポートの利用状況などに偏りがあり、広域的相互利用につきましては、東京都の担当者から、東京駅周辺などに返却が集中してポートの収容台数を超え放置自転車化する可能性もあるといった問題が指摘をされたと先日、日本経済新聞にて報じられていました。そこに、例えば新宿駅が加わることにより返却場所も分散され、区としても新宿駅から新国立競技場へのアクセスルートが確保され、駅周辺の百貨店等へのアクセスなど多くのメリットが生じるのではなかろうかと考えております。区の御所見を伺います。

 

◎交通対策課長 シェアサイクルということで今御質問いただいたところでございますが、確かにこの今月2月から、千代田区、中央区、港区、江東区、こちらの4区が広域的な連携ということでシェアサイクルの相互乗り入れというのを始めているところでございます。

新宿区では、来年度、自転車に関する総合計画の検討というのを行うことになっておりますが、この中でシェアサイクルについても調査をするということになっております。

現在、この4区のほうでは、相互乗り入れに関する検討の協議会ということを行っておりますが、新宿区でもこの協議会のほうにはオブザーバーとして参加しまして、相互乗り入れの情報収集というのに努めているところでございます。

今後、来年度から行います自転車総合計画の調査とともに行いますシェアサイクルの検討という中では、広域的な連携、こういったことも見据えた上で検討していきたいと考えているところでございます。

 

◆鈴木ひろみ委員 オブザーバーとして参加されているということをお伺いしてちょっと安心をいたしました。今現在、このコミュニティサイクル、シェアサイクルにおきましては、利用率がやはり少ないというのと、それは例えばポートがまだ十分認識をされていないとかといった課題も多くあると思います。こういったものを解決をするためには、やはり多くの区で連携をしていくことというのが非常に大事なのかなというふうに考えておりますので、ぜひともしっかりと検討をしていただければと思っております。