[代表質問 要旨] 子どもの災害時の安全対策について | 新宿区議 鈴木ひろみオフィシャルブログ Powered by Ameba

[代表質問 要旨] 子どもの災害時の安全対策について

東日本大震災の衝撃が今も心に残り、
半年たった今も、多くの被災者の方が
苦しい生活を余儀なくされ、
日本全体が重苦しい雰囲気にあります。
東京でも2048年までに、
マグニチュード7クラスの地震の発生確率が
70%ともいわれています。
大震災を教訓とし、
首都直下地震への備えを
さらに強化することが求められております。


区内認可保育所の早期の耐震化完了を!

ひろみ:多くの人が集まる建物、
    自力で避難をすることができない
    幼児を預かる保育所の耐震化は行政の責務であり、
    急速な対応が求められます。
    23区内の認可保育所のうち、
    すべての保育所で耐震化が完了しているのは
    千代田、中央、世田谷の3区のみであるという
    調査結果が、朝日新聞に取り上げられました。
    区によって認可保育所の耐震化の進捗状況には、
    大きな差が生じています。

    区内の耐震化未了の認可保育所12か所のうち
    私立保育園7ヵ所は、
    耐震診断も未実施という結果となっています。
    未了の原因がどこにあると分析をされているのか。
    また、未了の認可保育所に対し、
    今後どのような働きかけを行っていくのか。
    ご答弁願います。

教育長:東日本大震災での被災状況を踏まえ、
    現在では7か所とも東京都の
    耐震診断経費補助事業を活用しての
    耐震診断を実施する手続きを取っています。
    耐震診断実施後も、
    状況に合わせた耐震補強工事等について
    指導していきます。



防災頭巾の安全性について
新宿区内の幼稚園や小学校では、
災害時の簡易防具として、
防災頭巾を各学校や保護者が任意で
用意することになっており、
中学校にいたっては、
災害時にはかばん等を頭に両手でのせ
避難を行っています。

市販の防災頭巾16品の安全性について
独立行政法人「国民生活センター」がテストを実施しています。
そのうち、財団法人「日本防炎協会」が
認定品としているものは8品で、
衝撃吸収性能は使用品によって
大きな差があることがわかりました。

防災頭巾というのは、戦前、
建物が木造だったころ火災を前提とし
火の粉から頭を守る目的でつくられたものです。
私は、現在の建築物の構造上、
落下物から頭を守るヘルメットの方が
より安全なのではないでしょうか。

現在、杉並区では、
区の教育委員会が認定品の防災頭巾を一括購入し、
区内すべての小中学校に配備しています。
しかし、震災を教訓に港区、板橋区と同様、
ヘルメットへの切り替えも検討しているとのことでした。
23区内の小学校で、
ヘルメットを採用しているのは889校中、
16校のみであり、
本区ではヘルメットを使用している小学校はありません。



そもそも、防災頭巾って安全!?
ひろみ:まず、防災頭巾で幼児や児童の安全が
    本当に守れるとお考えか、防災頭巾の安全性についての
    実態をどのように把握しているのか。
    区長、教育長の所見を伺います。

区長:H8年に防災製品の認定を受けた
   防災頭巾を区立保育園に常備しました。
   私立保育園でも、
   ほとんどの園で同様の製品で対応しています。
   防災頭巾は、小さい子どもでもかぶりやすく、
   頭を保護するために有効であると考えています。

教育長:身近に置いておくことができるため、
    とっさの着用が可能です。
    被災につながる備えとして
    防災頭巾は有効であると考えています。



採用する防災頭巾の安全性の基準を明確に!
ひろみ:今後も、防災頭巾を災害時の簡易防具として
    採用し続けるのであれば、
    防災頭巾の選定を各学校や
    保護者任せにするのではなく、
    明確な基準を決める必要があると思いますが
    いかがでしょうか。
    所見を伺います。

教育長:幼稚園の入園、小学校の入学時に
    保護者に準備をお願いしていますが、
    現在のところ選定基準は設けておりません。
    今後は安全性の調査結果を参考として、
    防災頭巾の選定にあたり、
    保護者に情報提供して参ります。



幼稚園での防災用具の公費での設置を!

ひろみ:本区では、四谷第六幼稚園のみ、
    公費負担で防災頭巾が用意されています。
    なぜ、1園のみが公費で防災頭巾を用意されていたのか?
    今後ほかの幼稚園でも
    公費による防災頭巾の用意が
    検討されているのか?答弁願います。

教育長:基本的には保護者負担。
    四谷第六幼稚園においては、
    過去に公費により整備した経過がありますが、
    来年度の防災頭巾の更新の際には
    他の幼稚園と同様、
    保護者負担により備える予定です。



幼稚園、小中学校にヘルメットの配備を!
ひろみ:丁度10年前にあたる、H13年第三回定例議会において、
    当時、区議会議員であった
    いのつめまさみ東京都議会議員が、
    子どもの安全を守るために、
    防災頭巾ではなくヘルメットに切替えては
    どうかといった主旨の質問をしていました。
    本区の平成23年度9月の園児数は 790人、
    知的障害児学級を含めた児童数は7,954人、
    生徒数は 2,813人、合計1万1557人です。
    ヘルメットが1つ 1,800円として、約2080万円です。
    一度に配置できなければ何年かにわたってでもいいと思います。
    この金額を高いと思うか、
    子供の安全のためなら安いと思うか、
    どちらでしょうか。
    ヘルメットの配置を考えていただきたいと思います。
    教育長の所見を伺います。

教育長:置き場所の確保、
    防災頭巾との有効性の比較、
    費用負担等の課題があるため他区の状況も
    勘案しながら検討して参ります。