5月は低調、8冊のみ。
◆カフネ(阿部 暁子)
好きな作家さんが本屋大賞を取ったということで、これは読まねばと手に取った。早見さんの「アルプス席の母」も面白かったけど、それを抑えて大賞を取っただけある、ハリネズミみたいに不器用な訳あり女性二人の紆余曲折満載のの友情物語。味付けはせつなの作る料理の数々。納得の受賞作。
◆架空犯(東野 圭吾)
都議会議員の夫と元女優の妻、非の打ちどころのない二人が放火殺人の被害者に。その事件の真相は40年前にあった。
表紙にラブホが描かれていたので?と思っていたのだけど、そういうことですか。東野さんの小説は面白さもさることながらとにかく読みやすい。初めからすっと小説の中に入っていける。1日で一気読みしました。
◆垣澤家の炎上 (永嶋 恵美)
昨年の「このミス」3位作品。タイトルから奇想天外な仕掛けのあるいわゆる館モノかと思ったら全然違った。ミステリー要素はあるものの、基本的には「華麗なる一族」とかそっち系のお話。時は大正、女系の財閥一家で、妾腹の女性が虐げられながらも逆境をバネに成り上がろうとする壮大な物語。大ボスのスエをはじめ、登場人物がキャラ立ちしてて800ページも気にならず割とスイスイ読めました。時代設定的に最後が関東大震災なんだろうなと思ってましたが案の定でした。この後のかな子と桧垣澤家の行く末が気になります。
◆難問の多い料理店(結城 真一郎)
六本木の雑居ビルにあるデリバリー専門の料理店の謎シェフは、舞い込む探偵依頼をデリバリーサービスの配達員を使って解決していく。提供するのは真実ではなく、依頼者にとって都合の良い真実。シングルマザーや売れない芸人等様々な立場の配達員が遭遇した事件をもとにした六つの連作短編集。
◆ナチュラルボーンチキン(金原 ひとみ)
毎日同じルーティンを繰り返し、決して冒険をしない45歳の出版社の労務課勤務の浜野文乃は、同じ会社の編集者で、型破りの生活をしている平木直理との出会いをきっかけに否応なしに自らの殻を破っていく。前に読んだ「ミート・ザ・ワールド」っぽい話、やがてまさかさんとの交際を通じて文乃がルーティン女になるに至った壮絶な過去が明らかになっていく。人生って一度限り、後悔先に立たず、山あり谷ありでなかなか思う通りに行かないけど、それがまた大変だけど面白い。
◆オリエント急行殺人事件 (アガサ・クリスティー)
ミステリーの古典的名作だし、映画(数か月前にBSNHKでやってた)も観たので、結末走っていましたが、、、やはり本は良いですね。
◆薬屋のひとりごと 4 (日向夏)
アニメ未放映部分を先読みするカタチになりました。なんとっ、こんな急展開になるのか、びっくり(+_+)
それにしても壬氏と猫猫、お前ら中学生かよ!と突っ込みたくなります。
◆涼宮ハルヒの驚愕(後)(谷川 流)
ようやく再読。タイトルは「驚愕」だが、内容は「分裂」の続編、これ、確か発売延期に次ぐ延期で四年間くらい待たされたんだよな。内容は完全に忘れていたので新鮮な気持ちで読んだが、うーん、こんな話だったのか。広げ過ぎた風呂敷を何とか畳めたって感じだろうか。この時点でまだまだ未回収の伏線を残しているのだが、そっちはいつになるのか。