大ベストセラーとなった「紀州のドン・ファン」待望の第2弾!
他人に後ろ指をさされようとも、強盗に襲われようとも、ドン・ファンは気にしない!なぜなら彼は「美女とエッチをする」という目的のためだけに生きているから。その人生哲学は何があろうと揺らぐことはない。ドン・ファンは77歳になった今も、なぜバリバリの現役でいられるのか?その秘密を初めて明かす。
(「BOOK」データベースより)
前作「紀州のドン・ファン 4000人の美女に30億円貢いだ男」が大ベストセラーだったとはついぞ知らなかったけど、確かに面白い本でした。女性を性欲の対象としてしか見られないその価値観には賛同できないものの、自らのその恥ずかしい信条を隠しもせぬ天真爛漫さ、立身出世を果たした後も全くブレないその生き様に強い興味とかすかな羨望を感じたのも事実です。
そんなわけで、この人の人となりをもっと知りたくなって続編も読んでみたわけですが、、、その生い立ちや思春期に触れ、どのように紀州のドン・ファンが出来上がったのか、自叙伝仕立ての前作にくらべ、本作は単なる助平じじいの回顧録でした。とはいえ、おやじギャグ連発の下ネタ披露は、多分にゴーストライターの筆力によるものでしょうが、それなりにかなり面白く、読んで後悔はしていません。
あと30年生きてエッチをやりまくると宣言、55歳年下の女性との結婚報告で終わるこの本の出版のわずか1か月後に、野崎幸助氏は覚せい剤とみられる薬物により亡くなるわけですが、この本では覚せい剤どころかバイアグラも不要と嘯いていますので、確かに不審死ではあります。
愛人による窃盗被害にあっても、強盗に入られても、それ以外にも被害に遭っているようですが、それでも懲りることもぶれることのなかった野崎幸助氏の人生の突然の終局。事件があって命を落としたのだとしたら、それも自業自得という気もしないでもないです。
当初はワイドショーを賑やかしたものの最近はすっかりご無沙汰。警察も沈黙しているところをみると、事件性はない、事故死ということなんでしょうか。それとも完全犯罪?不謹慎ですが、ミステリー好きとしては血が騒ぎます。
いずれにしても真相を知ってるのは本人のみでしょう。性欲を満たすことを人生の至上命題としてぶれることのなかった野崎氏、その性癖が原因で鬼籍に入ることになったのだとしたら、それでも彼は後悔していないのでしょうか。
紀州のドン・ファン、今は天国で何を思う。。。