目覚めたラングドン教授は、自分がフィレンツェの病院の一室にいることを知り、愕然とした。ここ数日の記憶がない。そこに何者かによる銃撃が。誰かが自分を殺そうとしている? 医師シエナの手を借り、病院から逃げ出したラングドンは、ダンテの『神曲』の〈地獄篇〉に事件の手がかりがあると気付くが――。(上巻)
シエナとともにヴェッキオ宮殿に向かったラングドンは、ダンテのデスマスクを盗み出す自分の監視カメラ画像を見て、驚愕する。一方、デスマスクの所有者で大富豪のゾブリストは、「人類は滅亡の危機に瀕している」と強制的な人口削減を主張、WHO(世界保健機構)と対立していた。デスマスクに仕込まれた暗号には、恐ろしい野望が隠されていた――。(中巻)
人類の未来を永久に変えてしまう、恐るべきゾブリストの野望――。WHO事務局長シンスキーと合流したラングドンは、目に見えぬ敵を追ってサン・マルコ大聖堂からイスタンブールへと飛ぶ。輸送機の中でラングドンに告げられたのは、驚愕の事実だった!
ダンテの〈地獄篇〉に込められた暗号を解読し、世界を破滅から救え! 怒濤のクライマックス!(下巻)
「ダ・ヴィンチ・コード」、「天使と悪魔」、そして本作。原作とトム・ハンクス主演の映画、ダン・ブラウンのラングドン教授シリーズは、映画と原作両方で楽しませてもらっている。
本作は、出張の機内で、先に映画を見てしまった。これでもういいかなと思っていたら、ブックオフで上・中・下巻で630円になっていたのを見つけ、購入。
フィレンツェ、ヴェネツィア、そして飛んでイスタンブール。3都市を巡るサスペンス、やはりこのシリーズはエンタメ要素が満載。
それだけではない。ブラタモリ要素も満載で、出てくる名所旧跡をググりながら読む。知的好奇心が沸き上がり、まだ訪れたことのない地に、旅情が掻き立てられる。
やはりダン・ブラウンは外れなく面白い。
本作は、後半のストーリーが、映画と原作ではかなり違っている。もちろん捻りが効いているのは原作の方なのだが、うーん、どうなのかな。エンタメ作品にしては、不自然に重い感じもする。
超娯楽大作の映画の方が、シンプルで良いのかな。映画、お勧め。