下部温泉に行って来た。
山梨県にある、下部温泉郷はかの武田信玄公が傷を
癒した名湯である。
しかし、アクセスがしづらいため、熱海や鬼怒川の
ように観光地化されておらず、鄙びた温泉情緒を残して
いる場所である。
宿泊する宿は、29~31度の湧出する温泉を加温せず
入る、「古湯坊 源泉館」に決めた。
今回はかつて専門学生時代の東京で行っていたバイト
仲間の年に1回の懇親を兼ねた旅行会での泊まり地である。
過去に旅行会で行ってきた場所は、四万温泉(積善館)、
鬼怒川温泉、養老温泉(新川)、大井川鉄道の旅、そして
今回の下部温泉である。
そのうちの大井川鉄道旅行以外のすべてで私は、旅館
決めを担当してきた。
自分から進んでという訳ではないが、自然の流れで
そうなっている。
仲間曰く「宿決めは君で」という暗黙の了解がある。
自分自身、宿を選択するセンスがあるなんて思ったこと
はないが、仲間からそう言ってもらえることは、この上
ない喜びである。
私は宿を決める際に心掛けていることがある。
それは「本質を見る」ということである。
この場合の本質とは何か?
それは「温泉という非日常を体感することで、普段の
自分から解放することが可能か?」ということである。
ホテルの大小ではない。
料理の豪勢さでもない。
ただ一点、「良い温泉」かどうかということである。
今回私はこの旅館にして良かったと思っている。
それは参加した仲間たちからの評価が良かったという
ことである。
一軒宿ならまだしも、多くの宿から自分(たち)の
泊まる宿を決めるのはとても難しいことである。
しかし、旅行会社に任せていては分からないことがある。
それは、自分自身の「視る」目を養うことが出来る
ことである。
旅行会社の決めた宿で満足することもあろう。
しかし、それは決して自分の目(フィルター)を通して
いない。
「温泉」を愛する日本人。
最近、伊豆稲取の観光事務局長を決めるのに公募制を
採用し、大きな話題となったが、これは稲取だけに
限った話ではない。
温泉はそれぞれの土地の魅力を活かし、経済の循環を
起こす「エネルギーの集積地」だと私は考えている。
それはビルのような高いホテルが建つような場所なのか?
都心部のシティホテルではないのだ。
温泉だから出来ることってないのだろうか?
それを探っていった時に初めて、温泉本来の魅力を引き
出すことが可能になるのではないかと思う。
下部温泉で私はそれを強く感じた。
ちなみに下部温泉・源泉舘で湧出する鉱泉水は「信玄」
なる名前で、ナチュラルミネラルウォーターとして、
販売されている。
ナトリウムのカルシウムの含有量が多く、とても口当たり
の良い水である。
是非、一度試されてみてはどうだろうか?
人間の身体の7割は水分で成り立っている。
どのような水を身体に取り込んでいるかで、身体バランス
は大きく変わる。
水をコンビニで当たり前のように買う時代。
少しでも自分に合った水を生活に取り込むようにしたい
ものである。
全国の温泉地に湧出する源泉を活かした形で、世の中に
新しい価値・注目すべき価値あるものを提供していける
ような存在になりたいと思っている。
博薫堂