現在フリーランスの鈴木みのる選手が保持する、日本プロレス界の

至宝、「三冠ヘビー級王座」。

 このベルトを束ねたのは、今は亡きジャンボ鶴田さんである。


 平成元年4月18日。

 東京・大田区体育館で鶴田さんが、スタン・ハンセンを倒し、

インタナショナルヘビー級、ユナイテッドナショナル(UN)ヘビー級、

PWFヘビー級の3本のベルトを統一し、初代王者となった。


 現在の鈴木みのる選手に至るまで、天龍源一郎、スタン・ハンセン、

テリー・ゴーディ(故人)、三沢光晴、スティーブ・ウイリアムス、

川田利明、田上明、小橋健太(現・建太)、ベイダー、武藤敬司、

グレート・ムタ、橋本真也(故人)、小島聡、太陽ケア(獲得順)と

35代現王者まで、武藤選手とムタ選手を別人格とすれば、18人の

レスラーが獲得してきた。


 その三冠王座を今、ベルト一本化するという話が進んでいる。


 日本プロレス時代から続くインタベルトやアントニオ猪木が日本に

持ち込んだUNベルト、全日本プロレス創設初期に開設したPWFベルト。

 それぞれ長年にわたる数え切れない闘いを彩ってきたベルト。


 三冠に統一化されてから間違いなく、全日本のヘビー級タイトル戦は

激しく深化した。

 それはある種「信仰の対象」にまで、昇華していたと表現しても

おかしくないくらいの域に達していた。


 それはベルトが3本だったから起こりえたと私は思っている。

 どのベルトの価値が高い低いということではなく、3本のベルトが

一緒になったからこそ、「三冠王座」はブランド化したのだ。


 ベルト自体が老朽化したというのが、一本化の理由らしい。


 しかし、ベルトを一本化して「三冠王座」もあるまい。


 そこで、私からの提案である。


①一本化せず、3本のベルトを補修してそのまま利用する。

②三冠王座を封印、新たに王座を制定する。

③予定通り一本化し、名称だけ「三冠王座」とする。

④新日本のIWGP王座(棚橋弘至王者)、ノアのGHC(丸藤正道王者)


 今、プロレス界は人気低迷だと言われている。


 しかし、私は違うと思う。


 人気が低迷しているのではなく、業界全体としての指針が欠けて

いるため、迷走状態になっているのだ。


 正直、何団体存在するのか、週刊プロレスや週刊ゴングの記者なども

把握していないのではないか?


 そういう意味では、今秋ノアの三澤光晴社長が会長に就任した、

GPWAを今後有効に活用する必要がありそうだ。

複数の団体を横断的に束ねる今までのプロレス界にはなかった

組織を設立した意義はとてつもなく大きい。


 近いうちに新日本、全日本の両老舗がこの連盟に加わることを

強く期待する。


 そのことで初めて、この連盟の本当の存在価値が生まれるものと

私は捉えている。


 そこで無謀だが、④の提案をした。

 

 IWGP、三冠、GHCを統一して、チャンピオンを決める。

 そのチャンピオンは、所属団体だけではなく、国内海外で王者主導

で防衛戦を行なう。

 かつて、NWA世界王者が全世界をサーキットして防衛戦を重ねて

いたイメージを持ってもらうとわかりやすい。


 そうすることで、まだ気付いていない世界の未知の強豪の発掘にも

繋がると思う。


 そして何よりも日本のプロレスのレベルの高さを世界に証明すること

にもなり、プロレスの底辺拡大と底上げが可能となる。


 各団体、各王座にそれぞれ歴史や背景もある。

 しかし、その障害を越えてでもこの団体を超えたところでの王座統一は

重要なミッションになるように思う。


 三冠王座を一本化するくらいなら、この際団体の枠を超えて、統一王座

を作ってしまおうというのは、私だけの無謀な意見なのだろうか。


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