今日の脚本は赤尾でこ。相変わらずつまらないドタバタ騒ぎが続くだけで取り立てて書くこともなし…と思ったら、またまたトホホな箇所をみつけてしまいました。それはヤッターペリカンが出したゾロメカです。ヤッターペリカンはアリジゴクメカを出してドロンボーメカを攻撃しますが、アリジゴクメカはカゲロウメカに変形。ここで私は呆れてしまいました。とどめにヤッターマン達はこう言い放ちます。
この作品のスタッフは本当に生き物に関する知識がいい加減なんですね。アリジゴクはウスバカゲロウの幼虫であって、カゲロウの幼虫ではありません。さらに、ウスバカゲロウはカゲロウという名こそついているものの、カゲロウ目とは縁遠い昆虫なのです。おそらく赤尾でこの書いたいい加減な脚本をほとんどチェックもせずに映像化したのでこうなったのでしょう。今のタツノコプロにはこの程度の人材しか残っていないのです。ヤッターマン1号「どうしたんだ? 生まれてすぐ爆発しちゃうぞ!」
ヤッターマン2号「そう。カゲロウの命は短いの。その一生はまるで花火のよう。とてもはかない昆虫なのよ。
もちろん、知識がないことが悪いわけではありません。「柔道一直線」や「男どアホウ甲子園」を手掛けた佐々木守はスポーツの知識がゼロでした。「男どアホウ甲子園」の作画を担当した水島信司は佐々木があまりにも酷い話ばかりを書いてくるので、「佐々木さん、あなた、甲子園球場が大阪にあると思っているでしょう」と佐々木に言ったそうです。しかし、佐々木はスポーツに詳しくないことを逆手にとって大胆な話を次々と生み出しました。たとえば「柔道一直線」で近藤正臣演じる結城真吾が足の指でピアノを弾く場面を考案したり、「男どアホウ甲子園」では盲目のキャッチャーが登場しました。これらはなまじスポーツの知識があると発想できないでしょう。佐々木は足でピアノを弾く場面を「身の軽さを表現したかった」ために考え出したそうです。おそらくサーカスの曲芸でも見て思いついたのではないでしょうか。
また、スタッフも佐々木の大胆な発想を受け入れて表現できる技量や度量があったことも幸いしていました。水島信司はダメだしするわけではなく、佐々木の突拍子もない世界を如何に現実の野球に合うかどうか腐心して作画していたそうです。
ところが赤尾でこの場合は佐々木ほどの面白さはなく、ただ知識が欠落しているだけなのです。だからこういう事態に陥ってしまうのでしょう。スタッフも赤尾脚本のおかしさに気付かず、もしくは気づいていても修正せずに映像化するため、このような事態に陥ってしまったのでしょう。これは先日のコアラが水を求めたりカンガルーの袋の中に少年がいるというおかしな話 をそのまま通したことからもうかがえます。前にも書きましたが、フィクションだから何を書いてもいいわけではないのです。最低限の考証はすべきだと思います。今のスタッフは時間帯を移動させたお詫びも兼ねて「所さんの目がテン」を見て、勉強しなおすべきだと思います。