史上最低の平均視聴率15.2%(関東)、14.8%(関西)という結果を残して終了した連続テレビ小説「瞳」ですが、地元での評判はどうだったのでしょうか。前作「ちりとてちん」では低視聴率にもかかわらず小浜市の観光客が増加するなどして大いに盛り上がり、収録終了後に小浜市がNHKからセットを引き取って展示したり、特別住民票を作ったりして「ちりとてちん」ブームともいうべき現象が起きました。これは「ちりとてちん」だけではなく、「さくら」(高山や飛騨古川)や「おしん」(山形県)や古くは「おはなはん」(伊予大洲)でも見られた現象です。それでは連続テレビ小説「瞳」はどうだったのでしょうか。今日(2008年10月3日)に月島へ行ってきました。そしてある意味衝撃的な光景を目にしました。
まずは写真をご覧ください。
この写真はあるもんじゃ屋さんで見た光景です。一見すると月島もんじゃのフェアのポスターが貼られているだけに見えます。しかし、そのポスターの台紙として使われているのは連続テレビ小説「瞳」のポスターです。そう。放送終了して用済みとなったため、その上にポスターが貼られているのです。このような措置が取られているのはこの店だけではなく、もう一軒ありました。さらにポスターが貼ってあればまだいい方で、月島に貼られている連続テレビ小説「瞳」のポスターはかなりはがされてしまったようです。きちんと数を数えたわけではありませんが、9月中旬に比べて激減したように感じられます。このことから、連続テレビ小説「瞳」が地元に快く受け入れられたとは言い難いと思いました。
では、このような状態になったのはなぜなのでしょうか。それは月島の人達の描き方がひどすぎたことにあると思います。
1. 野次馬根性丸出しの覗き趣味
瞳の朝帰りを咎める勝太郎と瞳が喧嘩をした時、近所の勇次郎、勇蔵、ウメは
わざわざ一本木家までやってきて覗いていました。
そして瞳が逆切れして出て行ったあとで勇次郎はこう言いました。
駆け落ちして出て行った時の百子に似ていたなあ。
つまり、勇次郎は百子が駆け落ちするきっかけになった喧嘩の時も
覗いていたことになります。
ということは、月島に住む人達は何か事があると野次馬根性丸出しで覗きに来るのです。
2. 口が軽くてお喋り
瞳や勝太郎は勇次郎や勇蔵に悩みをよく相談していますが、
「ここだけのことにしておいてくれ」と頼んでいるのにもかかわらず、
打ち明けられた人達はほかの人にペラペラ喋っています。
そのため、次の日には月島中もしくは築地市場中に広まっている、という場面が
よく見られました。
なかには将太の実母が連絡をとってきた話のように深刻なものさえ噂が広まり、
後に将太の実母を振った男を集団リンチ紛いのことをする事件に発展しました。
これではおちおち相談もできません。
脚本を書いた鈴木聡は「今回描いた月島はユートピアのようなものなもかもしれないですよ。」と述べていました。町の人達がみな親代わりになって子供たちを育てていくという昔ながらのスタイルを描きたかったと述べていますが…実際に描かれたのは上記のように、野次馬根性丸出しの人達が好き勝手に他人のもめ事に介入し、好き勝手に吹聴して回る、という世界だったと思います。これでは月島の人達がいい感じを受けるとは思えません。このドラマは下町の義理人情をどこかで履き違えてしまったのだと思います。
さて、地元が連続テレビ小説「瞳」について抱いた印象について考察してみましたが、大事な要素をわざと取り上げませんでした。それは西田敏行演じる一本木勝太郎の髪型と格好についてです。これについては別の項で取り上げたいと思います。
