車いすダンスに関わっていると、「なぜ、そんなにお金にもならないことを続けるの?」と聞かれることがあります。
私はダンスだけで生計を立ててきました。
会社員のようにボーナスがあるわけでもなく、子育てをしながら、一歩一歩ここまで歩んできました。
それでも、障害のある方の笑顔や「ありがとう」の一言が、私たちを動かしています。
でも現実は、決してきれいごとだけではありません。
重度の障害がある方は、一人では外出できません。
交通費もかかる。
ヘルパーさんが見つからなければ、参加したくても参加できない。
経済的な理由で、夢を諦めなければならない方もいます。
「大会に出ませんか?」
「イベントに参加しませんか?」
その言葉が、時には相手を苦しめてしまうこともあります。
やりたい気持ちはあるのに、行けない。
できない。
そんな現実を前にすると、そのお誘いは希望ではなく、届かない夢になってしまうこともあるのです。
だからこそ、私は物事を少し違う角度から見てほしいと思います。
「参加できないのは、やる気がないから」ではありません。
「来られないのは、努力が足りないから」でもありません。
そこには、一人ひとり違う事情や、乗り越えられない壁があります。
昨日も、8月30日のイベントに向けて、車いすダンスサークルアスターのみんなと練習をしました。
限られた環境の中でも、仲間と知恵を出し合い、一つの作品をつくり上げていく時間には、大きな達成感があります。
私たちは、華やかな舞台だけを目指しているのではありません。
誰かが「できた」と笑顔になれる瞬間を増やしたい。
そのために、できることを積み重ねています。
「ありがとう」の一言しか返ってこない活動かもしれません。
でも、その「ありがとう」には、お金では測れない価値があります。
だから今日も、私たちは踊ります。
誰も取り残さない社会を願いながら。



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