もうどんだけ経ったんだよ…って感じですが、

ずっと続きを書いてないのもやもやしていたので、私の自己満足のためにも書きます。

 

ということで遅ればせながら箱根旅行記後半💦

もう一つ行ってみたかった美術館があったので

そこに向けて出発!

 

箱根の辺りは自分の車か、バスが便利です。

Uちゃんも私も免許持ってないけど

ちゃんと時間調べればバスで楽々回れます♬

バス停までおしゃれ!!

 

ちなみにこのエリアは山の中なので電波が来ないこともしばしば。

携帯の電池消耗を抑えるためにも各施設にWi-Fiが飛んでたりするので

着いたら即確認するのがオススメ。

 

14時過ぎのバスに乗って向かったのは、箱根ラリック美術館!

19-20世紀に、ガラスの作品やアクセサリーなど装飾品を手掛けた

フランスの作家です。

この美術館にお邪魔するのは初めて。

澄んだ空気の中に、かわいらしい教会のような建物が現れます。

まだまだ緑が出始めの季節だった4月後半。

木漏れ日が清々しい雰囲気です。

 

現在行われている『明日への祈り ラリックと戦火の時代 展』は、

病気や戦争で傷ついた人を、アートがどのように支えたか

今の情勢に照らし合わせて考えられることが沢山ある展示です。

ヨーロッパは度々の戦争で土地が割譲されたりしますが

フランスも苦難の歴史を歩んでいて、パリのロレーヌ十字や

抵抗の意味を込めたナンシーのアザミの紋章を取り入れた作品などが作られます。

『カラベル戦』1930    『パリ市』1907-1912

 

『アザミ』1905-1906

戦うぞ!という意味が込められたデザインなのにモチーフがおしゃれ。

さすがフランスのセンスです。

 

フランスの国を象徴する鳥が居て、それが雄鶏。

「日本だと鶴ですかね?」というお話でした。

サッカーだとフランス代表のエンブレムにもいます。

そんな雄鶏の作品が沢山。

『ル・マン』 1931    『ブレス』1931             『雄鶏の顔』1928
 
日本のお家にも鶴模様とか亀模様のものがごく自然にあると思いますが

そんな感覚だったみたいです。

フランス語で雄鶏はLe coq(ル コック) 、鳴き声はCocorico!(ココリコ!)

『ウーダンの鶏』1929                  『エドワード』1924

 

左の胸を張っている雄鶏は、車の前部分に取り付ける飾り。

ウーダンはフランスの地名。

盗まれちゃうことも当然あるので、デートとか特別な時に付けたんだそう。

女性の学芸員さんに「見栄を張るときに付けたんですか?!」

と何とも品のない質問をしたら、穏やかな笑顔で返してくださいました。笑

 

image

『天使』1930

 

「オレンジの輪切りに見えるんです」と言って見せてくださったこちらの鉢。

遠目から見たらオレンジにしか見えなくなりましたが、

祈っている天使が向かい合っているデザイン。

この色の濃淡はガラスの分厚さで表現しているのだとか。

 

第1次世界大戦の時に、

「兵隊さんの日」や「戦争孤児の日」「結核の日」という日を作って

チャリティイベントが開催されるようになって、

その人たちを支援するためのチャリティグッズが製作されます。

今でいうところの赤い羽根募金でしょうか。

もちろん心から購入した人も居ればコレクターも、

中にはきっと「持っているといい人ぶれる!」という下心があった人も居たはず。

なんにせよ、国のために困っている人をみんなで助けようと思っていたということなのでしょう。

 

驚いたのは、「兵隊さんの日」にまつわるところには

ほとんど白人の絵が多い中で明らかに黒人を描いたものもあったこと。

 

この時代は医療が大きく進展した時代でもあります。

偉大な功績を遺したルイ・パスツールにまつわるメダルがありました。

『メダル』1922
 
「ワクチン」を開発して、狂犬病や色んな病気に応用できるのではないかと考えました。
それまで致死率100%だった狂犬病から初めての生還者を出し、
その救った人は戦時に襲われたパスツールのお墓を守るために死んでしまったという
何とも悲しいエピソード…

私はインフルエンザでもコロナでもワクチンにお世話になってきました。

有難すぎます、この発明がなかったら現代に住む私たちの生活も

がらりと変わっていたことでしょう。

そんなパスツールを世界中が称えて、ラリックもメダルを製作します。

 

…と、ここまで楽しくおしゃべりしながら見ていたら、

なんと閉館時間まで残り10分に…

常設展はほぼ通り過ぎるだけ、見たいなーと思っていたオリエント急行も見れず

完全に私の時間配分ミス!!!

 

駆け足でグッズだけ見てきました。

香水瓶などがデザインされたクリアファイル

限定のレターセット

このペンダントトップがまたかわいい♬
200~300円前後だし、よく見ると色んなデザインがあるので手軽なお土産にもなりそう。
(ざっとしか見れていないので値段がアバウトですが、合ってるはず💦)

幸せを呼ぶフクロウの羽のピアスも素敵!!

フクロウカフェさんとのコラボなんだそうです✨

 

本当に時間の采配ミス、閉館ギリギリまでいて、

次こそ常設展もお庭も堪能するぞ!!!と心に誓い後にしました。

 

 

『明日への祈り展 ラリックと戦禍の時代 苦難の時こそ、人々に寄り添う芸術を』

~2022年11月27日(日)【休館日】毎月第3木曜日(但し8月は無休)

神奈川県足柄下郡箱根町仙石原186番1