2023年になってました。ゲストハウス閉業までの話。 | hiroは毎天快樂in OSAKA

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台湾、香港での生活を終え、大阪に帰って来ました。どこにいても、今を楽しく、人にやさしく、毎日笑って過ごせれば、それでいいかな。

時間ができました。
 
2023年2月末をもって、7年半運営していたゲストハウスを閉館しました。
 

 2015〜開業当初

インバウンド絶盛期のちょっと前から始めたゲストハウス。
 
開業当初はライバルが少なかったこともあって、
連日8〜9割稼働の忙しさで運営していました。
 

 2018〜天災、政治問題の影響

 
▽2018年6月の震度6弱の大阪府北部地震
(その後の台風により、一時期、ブルーシートで覆われた瓦屋根の家がたくさんあった)
 
▽2018年9月大型台風による関空への連絡橋にタンカー船が衝突する事故
(7ヶ月間もの間、一般車両が連絡橋を走れなかった)
 
▽2019年の日韓関係の悪化
 
などなど、
いろいろな影響をもろに受けながら、
復活しながら低迷しながら、
いろんな波がありました。
 

 2020年〜コロナ禍の緊急事態宣言

 
そして2020年から始まったコロナですが、
実はゲストハウス業界は、その1〜2年前から供給過多による宿泊費の値下げ競争が激化しており、苦しい状況にあったと思います。
 
緊急事態宣言の外出自粛要請、飲食業の時短営業要請の期間はさすがにゲストはほぼいなくなりました。
 
これを機に私たちのゲストハウスでは、
防音問題やデザイン性など、今まで気になっていたところを改善するためリノベーションをすることを決め、
半年間の実質休業に入りました。
(その間も自分の国に帰れなくなった外国人ゲストは滞在していました)
 
今までは95%以上が外国人ゲストだったので、
”日本人も安心して泊まれるゲストハウス”
を目標に、主に変更した点はこちら。
 
▶︎もともとドミトリー部屋は1部屋でしたが、それを全室個室に変更
▶︎床、天井、壁の防音性の強化
▶︎道路側の窓を二重窓に変更
▶︎敷布団の部屋を廃止し、全室ベッドの部屋に変更
▶︎サインを含めた内装デザインの変更
▶︎室内で仕事ができるように、各部屋にテーブルと椅子を設置
 

 2021〜ワーケーションという新しい滞在スタイル

 
コロナ禍が始まって1年近く経つ頃から、ワーケーションという新しい滞在スタイルが徐々に広まり始めていました。
 
ワーク+バケーション 
という意味の滞在です。
 
ライター、フォトグラファー、SE、ブロガー、コーチングなど、今まで出会ったことのない働き方をしている方々にたくさん出会えました。
 
そして、日本人ゲストが増えたことでリピーターも増え、「おかえりなさい」という気持ちで落ち着いた日々を過ごせました。
 
でも、もっとたくさん交流したかったけど、感染症対策のためあまり話せなかったこと、パーティーができなかった事はすごく残念でした。
 
 

 2022〜シェアハウスのような長期滞在型ゲストハウスへ

 
波はありながらも、コロナ終息への期待が見えはじめた2022年。
 
リモートワークのお仕事の方、
移動を控えるため勤務地の近くで長期滞在をする方、
2拠点生活の拠点にする方、
そして、留学、ビザ就労ビザの再開により、外国人の留学生など、
長期滞在のゲストが一気に増えました。
 
ゲストとの交流も少しずつできることが増え、
ゲスト同士も仲良くなり、
共同生活をするファミリーのような気持ちで過ごせてとても楽しかったです。
 
このときのゲストの方々とは、今でもよく連絡を取り合っていて、なんだかずっと続くような気がしています。
 

 2022.10〜入国制限解禁

そして10月。

ついに海外からの輸入国制限が解禁されました。

 

まだまだ航空便が少ないこと、チケットが高いこと、ワクチン接種の制限等の問題があるため、徐々にではありましたが、

まずは欧米系の方の宿泊が増え、

徐々にアジア圏の方も増えていき、

私たちのゲストハウスには、以前のような観光客が行き交うフレッシュな空気が流れ出しました。

 

 そして感じた満足感

 

以前のような日々が戻る感じがしました。

台湾からのリピーターさんも帰ってきました。

そこでそのリピーターさんが言った言葉に、なんとなく違和感を覚えました。

 

「心斎橋に人が少なくて以前のような活気がないね〜。まだまだ景気悪いよね〜。」

 

確かに、コロナ中にたくさんの店が閉店して、

買い物に出かける人も減った。

わざわざ街に出て買い物しよう!ってほどの物欲も湧かないんだと思う。

 

でも、それって景気の問題なのかな?

コロナ中に、日本人のモノに対する感覚が変わったんじゃないかと思う。

物欲は違う欲に変わったんだと思う。

 

では、私たちが買い物の中心地である繁華街、心斎橋でゲストハウスをする意味はなんなんだろう。

 

そんな事を考えだしていた。

ここでゲストハウスを続ける意味を考えたときに、
「もう今のこの建物でできることはやり切ったんじゃないかな。」
と思えたんです。

もちろんそれだけが理由ではないけれど、
色々考えぬいた結果です。

今でもこれでよかったのかな、と思うこともあるけれど、
自分自身もそのことを受け入れて次に進みたいと思います。