小3の頃、花の種と名前を書いた紙をつけた風船を飛ばすという、全校上げての催しがあった。
しばらく経った頃、朝礼で校長先生から、
何人かの風船が、あるお寺に落下し、そのお寺から、その生徒達にお守りが送られたので、後で担任の先生から受け取ってくださいとのお知らせが。
お寺に落下した風船の中には、私が飛ばした風船もあった。
受け取ったのは、仏様が印刷された小さな和紙のお守り。
中には金色の切り絵の仏様が入っていた。
その日の体育の時間か何か、体育館に行く途中、あまり喋った事のない男子に呼び止められた。
お守り、そのままだと良くないからお祓いしてきてやるから預かるよとか何とか。
꒰꒪꒫꒪⌯꒱???
バカな私は、意味がよくわかっておらず、それより母にお守りを見せたい気持ちの方が強かったので、
「お母さんに見せたいから、今日は持って帰る」
と言ったら、男子は黙って行ってしまった。
…とは言ったものの、お寺から届いた特別なお守りが、その男子の言葉で、何か悪い物の様に思えて心配になり、後で友達にその男子に言われた事を伝えてみた。
「えっ⁉︎それ、お守り取ろうとしたんだよ!!」
꒰꒪꒫꒪;꒱
バカな私は、男子の思惑に全然気づいていなかった。
今にして思えば、小3にして、お守り一つにお祓いだのと高度な嘘設定かましてくるなんて…知能犯。
とりあえず、お守りはそのまま持ち帰り、母によって、学習机にセロテープで雑に貼られた。
その後、有難いお守りは、おそらく学習机と共に処分してしまい、お寺の場所も名前も記憶にないまま。
珍しいご縁だったのに。。。
お守りは、とっておけばよかった。。
そんな事を、天高い秋の空にゆらゆら舞う風船を見ながら、思い出してしまった。