☆今日の河北新報によると、東日本大震災の津波により、名取市ゆりあげ地区で長男(当時8カ月)ら家族4人が死亡・行方不明になったのは、市の防災無線が機能せず避難ができなかったためなどとして、仙台市の夫婦ら遺族4人が名取市に約6700万円の損害賠償を求める訴訟の第1回口頭弁論が10日、仙台地裁であり、市は請求の棄却を求めた。
遺族を代表して妻が意見陳情し「無線が鳴ったり、市が防災計画の通りに広報車で避難指示をしたりしていれば、4人は助かった」などと述べたという。
そもそも、沿岸部に住んでいて、東日本大震災クラスの大きな揺れが発生したならば、自発的に高台に自己責任で避難すべきだ。岩手県釜石市では小中学校の生徒が自発的に避難し犠牲者を出さなかった。それに対し、防災無線が故障していたから避難せず犠牲になり、その責任は名取市にあるとの訴訟はむちゃくちゃである。
同じ紙面に、福島第1原発事故で福島県から宮城県などに避難し、古里を喪失したとして男女58人が東電と国に慰謝料など計24億4760万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論についての記事がある。避難者側の阿部利一さん66歳は「福島第1原発は安心・安全だと聞かされてきたのに裏切られた。故郷を失い、悲しく、無念だ」と話したという。そもそも、原発誘致にあたり多額の補助金が出ている時点でそれなりのリスクがある証拠だろう。それに対し、古里を喪失したと多額の賠償請求。ほとんどキチガイというか軽度の知的障害者の所業だろう。これが、社会の実相かと思うと頭痛がしてくる。