ギターの弦が切れたみたいに

プチン

って音がした。



気持ちを繋いでた糸だ。



新曲のレコーディング中に
不意に涙があふれて来て、レコーディングを中断せざるえなくなった。

もちろんひとりでのことだから、
やめたらそこがやめる時。
だから今までやめなかった。


多分、毎日少しづつ
切れかけているのを横目に
誤魔化しながら生活してたんだと思う。

困った時、悩んだりしている事を
話したり相談できる人がいなかったんじゃなくて、
それを選べなかった。

そんな日々がこの先も続くのかと思うと、酷く吐き気がする。


泣いたら歌が歌えなくなるし喉に悪いから泣かない。
いつでも録音できるように、家では刺激の強い食べ物やお肉は食べない。
身体を冷やさない。
空気の悪いところにはあまりいかない。
カビやホコリも良くないし、家はキレイにする。


そうやって自分を守る日々。


いつからそんな感じだっけな。



中学の頃、学校の先生は私の事を

『コウモリ』と呼んでいたと、
大人になってから教えてくれた。
その理由は何と無く分かるけど、今ここにはあまり書けないや。


君は一匹狼と、
今まで何度言われて来ただろう。

トラウマにも似たコンプレックス。

これから先も言われちゃうのかな。
嫌だなあ。
コウモリにも、狼にもなりたくない。

なりたくないなあ。