ニシダヒロコの脱皮ライフ -7ページ目

ニシダヒロコの脱皮ライフ

幼少の頃から冒険が大好きで、いつの間にか世界に旅立ち、波乱万丈な人生を送ってきた。はみ出ても失敗しても大丈夫。すべては自分を脱皮させる貴重な体験です。ここは皆様とご一緒に 個性と自由と世の中との調和を考える場。



実は私は泥棒をしたことがある。

私には愛すべき双子の姉がいる。
一卵性ではないけれど、二人は顔も姿もそっくり。


二人はいつも何をするのも一緒。
幼稚園から大学までずっと一緒。
一人が病気になったら、もう一人もなる。


今でもジムに一緒にいくし、
一緒にインコを王子様のようにかわいがり、
一緒に点字になおす本を選んで、点訳している。

お見合いが決まりそうになる度、お互いに遠慮をして結婚しなかった。





貯金をするのも一緒で、同じ箱に入れていた。
毎晩 寝る前にいくらたまったか、話していた。


私は4歳、いつもは誰よりも早く寝る。
でもその夜、二人の話を聞いてしまった。。。


忘れもしないあの夜


私はどうしてもディズニーのレコードがほしかった。
何百円くらいだろうか、あのレコード
なにがなんでもあのレコードがほしかった。


朝起きてみると、二人が話していたあの貯金箱がそこにあった。
ふたを開けると、本当にたくさんお金が入っていた。


うわあー、すごい、お姉ちゃん


レコードがいくらするか、検討もつかなかったけど、
100円札(時代がかかってます。。)を5枚 手にとって
すぐにレコード屋さんに行った。


ほしかったレコードを手に入れたら
お札が 手に3枚も残った。


これ、どうしよう
姉に返したいけど、怒られる。


それで 近くの川に行った。
どうしようもなく、自分のした事を後悔し、
でもどうしても言えない自分と葛藤して、
そのお金を川に捨てた。


私は正直に あのやさしい姉たちに言えなかった。

50年も。


何度も、言わなくっちゃ、と思い続けて言えなかった。



私の大好きな料亭に 時々姉が招待してくれる。


美しい心の持ち主の 双子の姉。
純粋すぎて、この世で生きにくい二人
だからよけいに 助け合う必要があったから、
二人は離れられなかったし、今まで離れる大きな理由がなかった。


今日、、ここで言わなくっちゃ。
こんなに おいしい料理をふるまってくれてる姉に 申し訳ない。


私は 手が震えた

「お姉ゃんに告白せなあかんことがあるねん。。」

「え、何?」とびびりの姉たちは緊張する。

実は、私は泥棒したことがある。。。」


姉たちは 私の話を聞いて、本気で吹き出して、 


「なーんや、そんなことやのん。そんなん泥棒って言わへんよ。
小さい時は 皆そんな経験はあるよ。そうやって大きくなるんや。
そのお金は ひろちゃんにあげるよ。」

と言ってくれた。


私は 鼻水じゅーじゅーたらして、(汚いねえ)
姉たちのやさしさに また感動した。


その時 姉たちがお金の問題について、
哲学的な一言を言ったけれど、残念ながらおぼえていない。


どうしてもお金を返すといっても、食事代を出すといっても 承知してくれなかった。






やっと言えた あの日、
姉たちのやさしい心に感動して 
私は清々しく とうとう脱皮できた。


私はやっと自分を許すことができた。
ずっと罪の意識から解放できた。


感動する度に 人は成長しているのだと思う。




今回の脱皮は 私の生涯の 
お金に関する、大変大きなステップだった