ナポレオンの足跡を追ったフランスの旅に、日本とフランスの歴史を重ねた著者一流の知識に裏付けられたエッセイ。幕末に最もナポレオンに私淑していたのは、榎本武揚。セントヘレナ島まで行った。コルシカのヴェンデッタは、七親等までおよび復讐の習慣。法律や国家が当てにならない中で殺人を避ける知恵。日本の敵討ちが奨励されたのも同様とか。
まだ読みかけだが、著者の教養がほとばしる。
ナポレオンの足跡を追ったフランスの旅に、日本とフランスの歴史を重ねた著者一流の知識に裏付けられたエッセイ。幕末に最もナポレオンに私淑していたのは、榎本武揚。セントヘレナ島まで行った。コルシカのヴェンデッタは、七親等までおよび復讐の習慣。法律や国家が当てにならない中で殺人を避ける知恵。日本の敵討ちが奨励されたのも同様とか。
まだ読みかけだが、著者の教養がほとばしる。
政治の回顧録はまだ書かないが、音楽についてはバイオリンやオペラなどのクラシックから、エルビス、カラオケまで語り明かしている。バイオリン協奏曲から始まった自分の音楽との出会いをもとに、実感にもとづいたコメント。批評家の文章より参考になる。オペラ初心者へのおすすめは、椿姫、イル・トロバトーレ、アンドレア・シェニエ、トゥーランドット。特に、ジョルダーノのアンドレア・シェニエは、お気に入りで何度も出てくる。マリオ・デル・モナコのDVDが見たくなる。他には、オペラではドン・カルロ(愛の前では権力はむなしい)、トリスタンとイゾルデ(大人の愛)、ローエングリン(聞かぬが花)、バイオリンではバッハとヴィターリのシャコンヌ(荘厳と情熱)、歌舞伎では勧進帳(主君をかばううそ)、ミュージカルではラマンチャの男の見果てぬ夢(精神の気高さ)、映画音楽はモリコーネのワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ。
また、小泉節にはさまる池田卓夫氏の冷静な注がいい。
昭和初期のスポーツと国家のかかわりを取り上げた本。スポーツの管轄が文部省か内務省かでもめ、内務省もはじめは大蔵省の協力で主導したが、文部省がもりかえし、今日に至った。各競技の団体としては、体操・柔道が国家に協力的で、他は距離感があるか反発した。
ベルリンオリンピックでは、日本選手の活躍もあいまって、日本国民は大いに盛り上がり、西条八十などの作家もこれを支持したが、永井荷風は冷静にこれを批評した。