本当に役に立つリアリスティックな公共政策論の講義をしたいという著者による経済学ベースの公共政策論だが、経済学の部分は素人には立ち入り難いが、後半は「構造改革日誌」の同行異曲の感もある小泉政権下の経験に基づくもの。もう少し公共政策論として仕上げてほしい感じはしたが、説得力はある。
庭師と植物学:植物学だけで庭師はできないが庭師には植物学が必要。他に造園学や美学や庭造りの経験が必要。経済政策も同様で、経済学と他の学問、経験が必要。逆にいうと、経済学を理解していない人間が今は政策に携わっている。
三つの批判:「なんでも反対」「永遠の真理」「レッテルはり」の三つはどんな改革に対してもなされる。これを知っていると結構楽しめる。
横割りの大臣:財政経済担当のように横割りの大臣は難しい。トップである総理のコミットが必要。
民主主義社会で複雑な制度は悪い制度。役人だけ理解していてはチェックが働かない。
政策決定プロセスは生き物のように変わる。骨太の方針でも1年目、2年目、3年目で位置づけが変わった。そのプロセスを経ないと改革は実現しない。青写真だけではだめ。
会議を決める場に:経済財政諮問会議で決めるようにもって行った。
小泉総理は、歴史小説、オペラ、歌舞伎を見ながらイメージトレーニングしている。だから瞬時に判断できる。