「腐考の至り」リセット 腐考から冨幸に
夫婦酒 2
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カミさんが断酒を宣言したのは5日前で、
私としては、
「ナニが止めれるかい、
精々が一日も酒を抜いたら上等だ!」
と思っていた。
ところが一人で飲む酒の不味いこと、
同じ酒なのだが・・・
今までは仕事を終えて風呂に入り、
一時間ほどをかけて二人で晩酌をして飯。
昨日まではなんとも思わなかったのだが
すでに生活の一つの歯車になっていた、
二十年近くにもなる習慣だったのだ。
昨年の今頃に拘置所から帰ってきた時に
カミさんが云った言葉を思い出した。
「お父ちゃんが居ない時に
一人で飲む酒は不味かった・・・」
「不味い酒やったら飲まんでも
良かったやないか?」
と私は昨年カミさんに答えたと思う。
カミさんは夕飯を喰う、
私は晩酌をする。
夫が一人で晩酌をする、
どこにでもある普通の夕飯時だ、
だが私には少し・・・どころか
大きな違和感がある。
取り立てて晩酌時に変わった話や
多くの話しをするでもなく、
さしつササレツでもない、
どちらも飲む酒の種類も違えば
お互いに手酌酒だ。
一人で飲んでも変わりがないと
思うのだがやはりどこか違う。
美味しくないのだ、
ならば私も止めればよい・・・
やめられない。
三日間、
カミさんは飲まなかった、
私が普通のように飲んでいても
私が美味しく飲んでいないのが解ったのか、
「ヒゲとオニのオッサンを呼んだら?
酒の肴がようけ残っとるから。」
私が一人だけで飲むのだが
酒の肴はいつもと同じように作っていた、
それが私の食がすすんでいなかったのか
三日目には肴が徐々に余っていた。
カミさんはそうでもないのだが、
私は酒の肴にはかなり贅沢だ、
たっぷりの肴がいる。
あとの湯漬けは漬物だけでも良いのだが。
早速、ヒゲとオニがとんで来た、
オニの手には発泡酒でなく本物のビールが。
カミさんがもう酒を断って三日になると言うと、
オニもヒゲも二人してカミさんに
ビールを勧める。
どうのこうのと言いながら
やはり酒飲み女だ、
ビールをゆっくりと
「美味しい!」と言いながら飲んでしまった、
やはりみんなで
ワイワイと飲む酒は美味しい。
それでもカミさん、
今までなら1本の缶ビールなぞ
呼び水のようにしてアトは焼酎・・・
がその1本で終ってしまった。
それでいいのだ、
習慣性を持つ事無く飲みたくなった時にだけ
飲むなら毒にはならない、
もうこの歳になると毒でもいいか・・・
心の栄養剤になる
“夫婦酒”なら良いだろう。
これで私もこころおきなく
休肝日をつくれる、
ところで、
サテ
今夜はどうするのだろう・・・
ここまで読んでくださりありがとうございます
腐考のオッサン、再生装置
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