コーチとしての初仕事というわけでもないし、むしろ、コーチングと言うよりは色々案出しをしたのでコンサルティングに近かったですが、後輩から「商社の中途採用に応募したので、相談に乗って欲しい」という依頼を受け、サポーター(フィクサー)として関与してきました。
今回相談をくれた後輩(以後、クライアントと呼びます)のスペックや学歴・経歴が、他の応募者と比較しても大きく見劣りしないものがあると分析できたことから、
「勝負は如何に誇大ではなく(もちろん、ウソはダメ)、でも実際に手元にある実績なり、彼の魅力をどう上手くプレゼンテーションするか」
だろうと判断し、一緒にお酒を飲みながら、クライアントのやってきたこと、これからやりたいこと、好きなこと、得意なことなどをドンドン掘り下げていきました。
そして、ひと通り話を聞いた後、一緒にストーリーメイキング。現業でお客さんの事業拡大に寄与してきた実績を最大限に活かそうと、自分でも感動するくらいのストーリーを作りました。もちろん、本人は大喜び。正直、手ごたえを感じていました。
そして、勝負の時。ターゲットは2社で、誰もが名前を知る総合商社2社。最初に始まった会社で、このストーリーを用いた面接対策が功を奏し、両社とも順調に1次、2次と面接を突破。もちろん、超優秀どころが集まる会社だけに、面接の中の質問も難易度高な印象がありますが、それでも、機転を利かして、面接官に好印象を与えたようです。
そして、両社とも最終面接へ。共にクライアントともう1人のキャンディデイトが残る、シビれる展開に。結果的には一方はあえなく落選、一方で見事1枠を勝ち取りました。別ルートで内部の知り合いに聞いたところ、希望するスペックのキャンディデイトがいなければ、採用ゼロだって普通にあり得るようなので、本当にこの1枠を掴み取ったクライアントを誇りに思います。おめでとう!!
採用が決まった日、クライアントからメッセージをもらいました。
「さすがコンサルだと思いました。話の流れが淀みなく、またロジカル。そして、所々にキーフレーズが散りばめられていて、自分でも言いながら酔ってました。(笑)
全ての面接で漏れなく一緒に考えたストーリーを話し、かなり興味を引くことができました。本当に何とお礼を言っていいのか分からないくらい感謝してます」
と。最高に聞きたかった言葉。1番頑張ったクライアントが自走で目標を達成できたことが何よりです。また、本当に役立ったから、と彼の親友でこれから転職を考えている新しいクライアントを紹介してくれました。
今後、こうやって優秀な人材がより高みに行くのを後ろから後押ししていく仕事をするんだろうなぁ、と思います。今回はたまたま上手くいっただけかもしれませんが、是非もっともっとお役に立てるよう、私も勉強していきます。