カフェにて

作/大槻裕貴


会話のある店内
ガラス越しの席
次の予定にまで まだ少しある

幾らかコーヒーを飲んでしまうと
することもなく
ただぼんやりとしていた

表の通りを人々が行き過ぎる
誰もこちらには気付かない
それはいつもの私のように

毎日はただ過ぎてゆく
想像とは少し違うのだけれど
きっと上手くいっている

次の予定にまで まだ少しある
だからぼんやりしていたい
通りの中へ
戻ってゆく前に