■今日のニュース

No. of Japanese tourists to Beijing falls by 53.7%


The number of Japanese tourists visiting Beijing fell by more than half in the first seven months of the year amid a spike in tensions between the countries, the city’s statistical bureau said Sunday.




■重要語句・イディオム解説

No.(= number) 数、数字、人数、番号

tourist 観光客、旅行者

Beijing 北京

more than ~ ~以上、~より多い

amid ~の真ん中に[]、~の中に[]

spike 急上昇

tension 緊張、不安、緊迫状態

statistical bureau 統計局




■対訳

「北京へ行く日本人観光客数、53.7%減」


北京を訪れる日本人観光客の数は、二カ国間の緊張が高まるなか今年最初の7ヵ月で半分以上減少したと北京市統計局が日曜日に発表した。




■訳出のポイント

タイトル及び本文にある「tourist」(=「観光客」「旅行者」)ですが、これは「tour」(=「旅行」「(~を)旅行する」)から派生した単語で、「tourist attraction」(=「観光名所」)や「tourist town」(=「観光客がよく訪れる町」「観光地」)、「tourist visa」(=「観光ビザ」)などと使われることもあります。


タイトルにある「fall」は、「落ちる」「落下する」「倒れる」「下がる」「減少する」という意味の基本動詞で、本文中にある「fell」はその過去形に当たります(fall-fell-fallen)。


今回の記事ではその「fall」の後ろに前置詞「by」が付いているのですが、この「by」は「~だけ」「~ほど」「~の差で」という意味の<ある基準に対する差>を表す前置詞で、「He is older than Jane by two years.」(=「彼はジェーンより2歳だけ年上だ」)などの文で使われるのと同じ「by」です。


したがって、タイトルの「falls by 53.7%」は「(前年同期比で)53.7%ほど減少」となり、本文の「fell by more than half」も「(前年同期比で)半分以上ほど減少した」となり、いずれも前年の日本人観光客数という基準値に対する差という形で表されていることになります。


本文後半にある「spike」は、日本語でもよく言う靴の「スパイク(シューズ)」のことで、一義的には「大釘」「先のとがった金属」「靴底の釘」などの意味があります。


これ以外にも「(物価などの)急上昇」「急上昇する」という意味もあり、これをもとに本文「amid a spike in tensions between the countries」を訳すと、「二カ国間(日本と中国間)の緊張における急上昇のなかで」→「二カ国間の緊張が急上昇するなかで」→「二カ国間の緊張が高まるなかで」となります。




■記事の詳細

世界的な経済不況を受けて、外国から中国を訪れる観光客数が減少しています。そんな折、20138月、中国北京市観光委員会が、20131月―7月の海外観光統計データを発表しました。


報告によると、今年上期の入国者数は前年同期比4.2%減で、このうち外国人観光客は7.1%減。日本からの観光客は54.5%減、韓国からは22.3%減だったそうです。


その中でも特に、北京市20131月―7月の海外観光客数は、2012年同期から13.9%減少し、251万人(回)にとどまりました。


海外観光客の内訳は、欧州からの観光客数が前年同期比9.6%減の66万人(回)。アメリカ人観光客数が前年同期比3.6%減の43万人(回)。韓国人観光客数が前年同期比19.9%減の215000人(回)。


中でも日本からの観光客数は136000人にとどまり、前年同期比53.7%の大幅減少を示したということです。



北京市観光委員会の魯勇主任は、今年の減少の原因について(1)人民元高による旅行費用の増加(2)一部ホテルの外国人受け入れ制限など、観光政策の実施(3)外国メディアによる大気汚染の報道-を挙げているとのことです。



★メルマガではブログよりも面白くて役立つ情報を配信しています!


どなたでも無料で購読できますので、良かったらチェックしてみて下さい↓


『日刊ビジネス経済英語 ~英字新聞で読み解く時事ニュース~』 (無料)