元々、「アイドールはー、やーめらーれなーい」の歌詞で知られる。「学園天国」が代表曲のキョンキョンこと小泉今日子のために、リーダーの高見沢俊彦先生が作詞作曲した歌で、
彼女がヒットさせたのは、おそらく、私が小学生の頃だと思いますが、
後に、アルフィーがセルフ・カバーしたバージョンが、
ベスト・アルバムに収録されており、中学生時代、ファンだったので、
私は、高見沢先生自ら、ボーカル取っている、
そっちのバージョンのほうが印象的というか、
そもそも、キョンキョンのオリジナル・バージョンは一度も聞いたことがないです。
キョンキョンのために書き下ろした曲なので、
女性の片思いの心情を、女性の一人称の形式で歌った、
非常に女々しい曲でありますが、
その辺が、ユニセクシャルなキャラクターの高見沢先生の声と
非常にマッチしております。
今では、ほとんどアルフィーの曲はめっきり聴かなくなりましたが、
この曲の歌詞だけは、未だに、時折、頭をかすめる名曲であります。
「切ない片思い、あなたは気づかない」で終わる曲ですが、
公然の事実と言えども、一応、建前上は、そういうことになっているので、
何となく感情移入してしまう自分がいるんでしょう。
そういう、「バレバレだよ」な片思いというのは、今に始まった話ではなく、
私の初恋は、小学生高学年くらいのことですが、
恋する相手のことごとくが、ほとんど例外なく、女性の本能で、
そういうことは察知するものであることを、私は当時から、はっきりと学習しておりました。
そういう意味では、私にとっては、非現実的な歌なのですが、
まあ、純愛と言うか、プラトニック・ラブの一つの典型を描いている点が、
この曲の評価に値する点であり、
私はオリジナル・バージョンを全く知らないし、知りたいとも思わないので、
どういうわけで、「アーイドールはー、やーめらーれなーい」で知られる、「学園天国」のキョンキョンに、白羽の矢が向けられたのかという経緯については、私の関知するところではありませんが、ヒットしたこと自体は、紛れもない事実のようでした。
しかし、個人的には、私自身が男性であるという理由からも、
キャラクター的に高見沢先生の声に非常にマッチしているという理由からも、
このセルフ・カバー・バージョンのほうを推さしていただきたいところであります。
ベタな80年代ポップスの偉大なる代表曲ということもあり、
その辺については、「聴いたことがない」という方々にも
老若男女を問わず共感していただけるとものと思われます。
まあ、ある意味ではナルシスティックなキャラクターでもあり、
その辺が、「アーイドールはー、やーめらーれなーい」のキョンキョンともオーバーラップしてくる部分があったんでしょう。
悲恋の歌でありながら、何というか、自分の感情に酔いしれているような一面もあるわけですが、それゆえに、ご本人が読んでいることを百も承知の上で、「あなたは気づかない」と歌わしてくれえというような、自己満足の曲紹介をさせていただいているような形でありました。