ことの始まりは、2年前の一目ぼれ事件にあるわけですが、

厳密に言うと、その人は髪形をショートカットにしていたので、

特にうなじの辺りに魅了されたのでした。

後に、某有名銀行の職員であることがわかるのですが、

そういうことは、結果論で全く関係ありません。

ただ、コロナ禍で窓口が閉鎖されていたので、

元窓口嬢だったとすると、

その辺の職業意識みたいなものを触発したような形になったのは

事実かもわかりません。

そう考えると、結局、窓口で惚れた場合と、大して変わらないと言えば、

そうかもわかりません。

よく有名デパートのエレベーター嬢をナンパする人がいますが、

そういう動機と言うのが、極めていかがわしいものなのは自明のことであり、

結局、私の場合もそういうもんだと言われても、

しょうがない部分はあるかもわかりません。

「そんなもんさ、嘘じゃないさ、夏の女はまやかし」というのは、

昔、流行った爆風スランプと言うバンドの歌ですが、

私の場合は、春先のことでした。

「もうすぐ春ですね、ちょっと気取ってみませんか」というのは、

さらに昔のキャンディーズの歌ですが、

そんな春先の空気に騙されたのかもわかりません。

その当時から、サイゼリヤの方とは、お店で面識はあり、

そういう事実は、そのお店でも共有されており、

当時は、一応、純愛と言う観点から暖かい目で見守っていただいていたものですが、

結局、こういう形になったことを考えると、

今になって、それは私の思い違いだったという審判を、

その銀行員の方に代わって私に対して下していただいたような形になったわけです。

まあ、他人ごとであるうちは、おだてて面白がっていられるわけですが、

当事者となると、そういうわけにはいかないといったところなんでしょう。

私としては、寝返った当初から、すでに、「もう、ダメだ」と音を上げていたのですが、

一端、寝返った以上は、「ただでは済まさん」と言うわけで、

恋の苦しみというものを徹底的に味わわされる羽目になったわけですが、

まあ、自業自得といったところでしょう。

しかし、新約聖書にイエスの40日間の断食というのがありますが、

実際、一ヶ月以上、放置されたことで、

ようやく今まさに、その狂おしい恋の苦しみから解放されたところであります。

しかし、まあ、結局、その根底には性愛というものがあり、

冷たくあしらわれたことで、それがいろんな女性の飛び火して、

とんでもないことになり、職場その他の女性の皆さまに、

大変、ご迷惑をおかけしたような形となったわけですが、

あの春先のうなじが元で、こんなことになるとは思いもしませんでした。

何と言うか、特に接客業の職業意識に根付いた女性のオーラというものには、

何か特別な力が宿っているようで、

私の間違っていた点は、それを独占しようとした点にあるのかもわかりません。

それが後からわかったことで私の罪ではないと言うのは、

単なる言い訳にしかならないようです。

「職業選択の自由~」という求人誌のCMが、昔ありましたが、

そういうオーラを発散することもまた「職業選択の自由~」と言ったところであり、

それにハマって収拾がつかなくなるのは、

つかなくなるほうに問題があるというのが結論のようです。

「精進落ちしたので、ご馳走をふるまってください」というような要望というのは、

あってもいいような気がするのですがどうなんでしょうか。

それを下ネタと取るか、男性の健全な心理と解釈するかは、

私の知るところではございませんが、

恋の妄想に発展することはもはやないと思われます。

「上へまいりまーす」という姿を遠目に見ている分には、

私は罪はないと思います。

まあ、しかし、そういう心理を共有されている時点で、その人を独占していることになってしまうというジレンマに陥ってしまうのは、致し方のないところでございます。

こんな時、JD・サウザーの「You're Only Lonely」は、やっぱり究極の名曲だなあという気がいたします。

「こんな、私をどうか憐れんでください」と人目もはばからず、つぶやいてみる、そんな私でございました。