もともと、パンクの流れから発展した、ニュー・ウェーブのバンドなので、

オリジナル・アルバムは、どちらかと言うと、ヘタレ・ロックな感じの

脱力感丸出しのところがあり、好みの分かれるところですが、

シングルでは、一貫してディスコ調のアップテンポな曲をリリースし続けた

80年代の異色のバンドで、

その集大成的なシングル・コレクションが

「Substance」というベスト・アルバムで昔、よく聴いておりました。

まあ、今だから言える話ですが、

20代中ごろに、同じ風俗店に、1年間、通い続けたという経験があり、

目的の女性も同一人物でありました。

歳をだいぶ、サバ読んでいたらしく、私より一つ上だと自分では言っていたのですが、

後に、男性マネージャーに逆恨みして暴力事件を起こして、

通報されて、警察署に行くすがらに、私を拘留した警察官の人が、

「だいぶ、歳が上だよ」と公言したのは、

相手の女性も当事者として年齢を訊かれているはずなので、

まあ、ぶっちゃけた話であると思われます。

事件を起こす直前に、帰宅するところを跡をつけたことがあり、

本人が、以前から、実家はクリーニング店を経営していると言っていたのですが、

ウソつきなのか、正直なのかよくわからないところがあり、

実際に、そのクリーニング店をつきとめたものであります。

私のゴッドマザーのフィリピン人女性も虚言癖のある人でしたが、

そういうタイプの女性とわりと縁があるようなところがあります。

その際に、自転車で折り返してきて、「子供が熱があるので幼稚園に迎えに行かなければならない」と言っていたので、すでに、その時点で、

「なんじゃこりゃ」なシチュエーションに巻き込まれておりました。

その時に、かなり怒っていたので、一端、引き返しましたが、

また戻って、状況証拠を物色しているうちに、近くの団地内で彼女の乗っていた自転車を発見したところ、後部座席の絵柄がドラえもんだったのを今でも覚えております。

たぶん、わざと団地内に放置して、行方をくらましたらしいのですが、

そこに、かなり目立つクリーニング店があったので、全く意味がありませんでした。

そのクリーニング店の前を通りがかると、ポストに、ピンクチラシ投函禁止のイラストが貼ってあったのですが、かねてからイラストを描くのが趣味だと自分でも言ってので、

「ふむ、なるほど」と思ったものです。

自らが風俗店に勤務していながら、ピンクチラシを投函することは許さんというところに、

何かしら、深層心理の表れというものを感じたものです。

まあ、彼女のかつての証言から想定した事実に過ぎないので、

決定的な証拠はこれと言ってないのですが、

確認した事実があまりにも、その証言と合致しているために、

まあ、ほぼ間違いないだろうと言ったところでした。

特に、子供が泣く絵柄を描いている、ピンクチラシ投函禁止のイラストのインパクトが強烈でした。

「お前は、シャーロック・ホームズか」という話なのですが、

その夜も、当時、勤務していた新聞店で夕刊を配り終わった後に、戻って来て、

彼女の素性をあらために行ったのですが、

近所に、外国人キリスト教信者の集会所のようなものがあり、

今でも、確信はないのですが、そこで彼女の姿を見たような気がしました。

後に、暴力事件を起こした時に、何か、そのことを示唆しているようなことを本人に言われたので、たぶん、隠れて見ていたのがバレたんじゃないかと思います。

ちなみに、彼女は、父がアメリカ人のハーフだと言っており、確かに、そういう見てくれで、そういう集会に参加していたとしてもおかしな話ではないです。

そういうのは人間の業みたいなものを感じさせる逸話なので、

まあ、もちろん、その後、10年経ってから、私自身が断罪される立場になるのですが、

その当時は、全くの他人事として、

「人間と言うのは不思議な生き物だ」などと俯瞰していたような次第であります。

実際、私のゴッドマザーのフィリピン人女性が勤務していたカラオケスナックだって

れっきとした風俗店の一ジャンルであり、

そういうことが元で、ひと悶着あったことは以前にも述べた通りであります。

一番、最後に会ったときに、「また歌うんですか」と訊いたら、

「それは罪」とたどたどしい日本語で、慣れない言葉を使っていたものですが、

ホントにそう思っているかどうかは、今となっては定かではありません。

話は横道にそれましたが、風俗店通いをしていた時期に、すでに、

ニュー・オーダーの「Substance」はよく聴いており、

特に、「Perfect Kiss」や、「Bizarre Love Triangle」などが、

代表曲であると同時に、当時の私の心理を反映している曲でもありました。

特に、「Bizzare Love Triangle」のサビの部分の、

「Everytime I see you falling, I get down on my knees and pray, waiting for the final moment you say the words that I can't say」という部分が最も象徴的な部分であります。

まあ、今、考えたら、「どの口が言う言葉じゃ」という話なのですが、

当時は、自分の罪の問題などは、完全に私の思考の埒外に存在していたために、

単純に他人事でしかなかったというわけでありました。

ここで言う、「falling」というのは、言うまでもなく、「宗教的な観点からの堕落」を意味しております。でなければ、「get down on my knees and pray」となるはずがないです。

今の状況を考えて、誰が断罪される立場にあるのかを考えると、もはや、私自身をおいて他にないと言ってよいです。

まあ、一通り、宗教的な観点から正論を貫き通して見たものの、あのカトリック教会流の、異端尋問的な一貫した伝統的傾向と言うものは、一人の人間がどんなに意地を張り通したところで変えられるものではないことに加えて、その私がカトリック教会の庇護下に置かれているという事実は、いろんな形で示唆されているところであり、そういう運命からは逃れようがないことは、もはや異論の余地のないところであります。

まあ、そういう、カトリック教会と、一女性と、私の、「奇妙な愛の三角関係」の話であり、20代の頃のエピソードは、単に、ちょっとオモロい話を披露したに過ぎないことは言うまでもありません。

が、もはや、オモロがっている場合ではない立場にいる私自身の状況というものを反映した曲紹介でありました。

ちなみに、「Bizarre Love Triangle」のオリジナル・バージョンは、オリジナル・アルバムに収録されており、例によって、ヘタレ・ロックな曲なのですが、シングルとしてリリースされ、のちに「Substance」に収録されたこのバージョンは、大胆にディスコ調にリミックスされたものであります。