ア〜ア、どうしようかな


どうしたの…


うん、捨てられないの


何を…


このお洋服

もう着ないし…どうしようかな


着ないと言うよりも

着れないんじゃないの


ん…

それどう言う意味


いえ…べつに


やっぱり時代なのかなー

母はよく、何でもとっておいたわ

え、こんなものまでも…なんてね

捨てるのがもったいないって

よく言ってた


うん…


今の時代、捨てる美学なるものがある

美学なんて少しオーバーかも知れないが

街の本屋さんに行けば

捨てる事にかんした本が

何冊も置いてある

これだけ本が出ていると言うことは

捨てられない人が大勢いるのかも知れない

僕もそうだが…

どうしても捨てられず

何かに役立つだろうと取って置く

取って置いても結局は使わず

使わない物がどんどん増える


君、机の上すこし片付けたほうがいいと思う


うん…僕もそう思うんだけど

一つ一つを見ていると

なかなか捨てられないんだ


何かの本に書いてあったけど

捨てることは勇気がいるって


勇気がいるか…そうか


なに考えているの


え…


捨てるときには目をつぶって捨てるの


え…そう

でも、目をつぶっていたら

ゴミ袋がどこにあるか分からないよ


きみの様子が変わってきた

…爆発すんぜん


え、はい…ゴミ捨ててこようっと


そのゴミ袋持ってどこに行くの


ゴミを捨てに行く…


その中に何が入っているのかなー


うん、消しゴム

もう小さくなりすぎて

つかいづらいからー


それ一つ…


うん…


ハァ−、もう

今日は夕食ぬきよ


えー


いらない物を捨てることは

整理整頓をすること

部屋の中がスッキリすれば

気持もスッキリする


もう、まだ考えているの

考えるのはやめて食事にしましょう


え、食事作ってくれたの


あたりまえでしょ


うん、ありがとう


ありがとうって…君らしい


二人して(笑、笑、大笑い)


…こんな一日でした