「会社でうつになったとき 労働法ができること」 | ひろじのブログ

「会社でうつになったとき 労働法ができること」

1.今日の法律のもとでは、会社は、体調不良を申し出た労働者を「即日に」
 辞めさせることは許されません。 

2.労働契約の成立に、「契約書」の作成は必要とされていません。

3.期間の定めのない労働契約の場合において、契約当事者の一方が相手方に
 契約を解約したいという意思をつたえると、その契約は、2週間後に自動終了
 となる、となっています。

4.使用者側からの一方的な契約の解約である「解雇」については、民法のルール
 とは別なルールが設けられています。

5.労働者が、仕事が原因で健康を害し、病気を治すために仕事を休んでいる場合、
 使用者は、労働者の病気が治るまで、あるいは、治療を尽くしてもそれ以上は
 回復しないという病状になるまで、その労働者を解雇することができません。

6.病気になった労働者が、3年間療養しても病気が回復しない場合には、使用者は、
 その労働者に平均賃金の1200日分を支払うことにより、法律による解雇制限を
 解くことができます。

7.労働者が労災保険から保険給付を受けて療養している場合は、療養の開始から
 1年半経過した後に「傷病保障年金」が支給されます。

8.労働契約法16条
 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当であると認められない
 場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

9.どのような場合に解雇されるのかについては、あらかじめ自分で確認することが
 できます。

10.休職制度があるにも関わらず、これを利用せずに行った解雇は無効と判断
   されています。

11.「やむを得ない事由」による契約期間中の解雇については、「直ちに」契約を
   解消することが可能です。

12.説得のための手段や方法が、社会の常識を著しく外れていた場合には、
   労働者の人格を傷つける不適切な行為となり違法となり、法的な責任が
   問われます。

13.「上司から退職を迫られているけれど、辞めたくない。できるなら、健康を
   取り戻して職場復帰したい」といった状況に陥ったら、迷わず、労働相談を
   受けつけている専門機関に相談しましょう。

14.辞めるという意思を使用者に伝えた日から数えて2週間を経過する退職と
   なります。

15.「辞職」の場合、原則として、使用者に辞めるという意思が伝わると、もう、
   その意思を撤回することはできないのです。

16.退職時に受け取っておくべき書類のなかでも特に大切なもの
  「退職証明書」、「雇用保険被保険者離職票」

17.会社は、雇用していた期間、業務の種類、その事業における地位、賃金、退職の
   事由などを記載した「退職証明書」を交付しなければなりません。

18.退職後、雇用保険の基本手当等を受給するためには、
   「雇用保険被保険者離職票」が必要となります。

19.私傷病休職期間中は、労務の提供を免除されているのですから、上司から電話
   などで業務にかかわる指示を受けても従う義務はありません。

20.メンタル不調の状態となり、健康に不安を覚えた場合、まずは休むことが重要。

「会社でうつになったとき 労働法ができること」

所浩代、北岡大介、山田哲、加藤智章(旬報社)

1,300円 + 税


-目次-
公開講座1日目 病気になったら「辞めさせられる」?
 ●解雇・退職のルールを知る
  1 労働者の体調不良と解雇
   (1)契約の種類によって異なるルール
   (2)労働契約が終わるとき -「合意」による解約
   (3)「解雇」の作法
   (4)期間の定めがある契約(有期契約)の場合

  2 上司が「辞表」を出すように迫ってきたら

  3 自分から「辞める」と決めたら
   (1)期間の定めがない労働契約=2週間後の解約
   (2)期間の定めがある契約=「やむを得ない事由」
   (3)「辞める」のを「辞めたい」 -意思の撤回
   (4)退職時に受け取るべき書類

  4 職場を離れる前に

  チェックポイント -職場の手続きを確認しておこう
  補講① -この講座に登場する法律
  補講② -精神的な不調を抱える労働者の概況

公開講座2日目 会社を休んで健康を取り戻す
 ●休職・復職のルール
  1 病気になった場合の休み方
   (1)年次有給休暇による休み方
   (2)私傷病休職制度と欠勤制度
   (3)私傷病休職制度・欠勤制度と取得方法

  2 私傷病休職期間中の過ごし方
   (1)会社からの連絡への対応
   (2)休職期間中に遊興を興じることは許されないか
   (3)私傷病休職期間中の所得保障はどうなるか

  3 注目されるリハビリ出勤制度
   (1)リハビリ出勤制度とは
   (2)リハビリ出勤制度にともなう課題
   (3)リハビリ出勤中の傷病手当金はどうなるか

  4 職場に戻るための方法
   (1)職場付記の判断はどのように行われるのか
   (2)ただちに原職復帰できない場合における復職判断
   (3)メンタル不調に夜休職者に対する -復職判断の課題

  5 復職判断における医師の関わり方
   (1)主治医診断書の位置づけと現場復帰の可否判断
   (2)主治医からの情報提供の重要性
   (3)会社側から主治医に対し意見聴取を求める事項

  6 職場復帰後に注意すること
   (1)職場復帰の考え方
   (2)原職またはその相当職に相当期間内で復職可能と見込まれる場合
   (3)原職復帰が困難な場合の対応

  7 職場復帰において心がけておきたいこと
   (1)会社に対し復職時に要請すべきこと
   (2)同僚社員等にあらかじめ伝えておくことが望ましい内容
   (3)職場復帰後の支援内容について
   さいごに

  補講③ -安全配慮義務

公開講座3日目 長時間労働から逃れる
 ●労働時間のルールを知る
  1 労働時間規制の大原則
   (1)「労働時間」の上限規制
   (2)「所定労働時間」の定め方
   (3)休憩時間の付与
   (4)労働時間と休憩時間はどのように区別されるか

  2 労働時間規制における例外
   (1)労働時間規制に対する例外の概要
   (2)法定外に労働に対する労働時間規制
   (3)変形労働時間規制の法認
   (4)変形労働時間規制と法定外労働の「合わせ技」
   (5)その他の課題

  3 医師による面接指導

  補講④ -労働紛争の処理システム

公開講座4日目
 ●病気の労働者を支える制度を知る
  1 備えあれば憂いなし
   (1)労災補償制度のはじまり
   (2)二つの備え -業務災害と私傷病との違い

  2 仕事による病気
   (1)仕事による病気とは?
   (2)「ストレス -脆弱性」理論
   (3)認定基準
   (4)具体的事例

  3 保険給付を申請するには

  4 損害補償を得るには