「エンジニアが30歳までに身につけておくべきこと」
1.エンジニアの仕事
人の暮らしを豊かにすること
2.エンジニアとして成果を出す
20代の間に、学生時代に作った下地の上にコンピンテンシーを形成しておきたい。
コンピンテンシー:ある特定の職務において、常に高い業績を上げている者の
行動特性
3.エンジニアは少なくとも3つの異なった角度から評価を受ける
①所属する企業からの評価
②世の中からの評価
③仲間からの評価
4.大学と企業の違い
①学校では皆に同じ問題が出るが、会社で与えられる問題は、人によって皆、
違う。学校は問題は与えられるものだが、会社では問題を自ら作らなければ
ならないこともある。
②学校の問題には正解が必ず1つあるが、世の中の問題には答えがるとは
限らないし、答えが一つとも限らない。
③学校では問題が解ければほえられるが、会社では問題が解けても、利益に
つながらない解では怒られる。短期的にも長期的にも利益を出す人が評価
される。会社では原価意識が重要である。
④学校では自分ひとりでたいていのことができるが、会社では自分独りでできる
ことは限られている。したがって、世の中では人間関係が非常に重要である。
⑤学校では時間の観念が希薄であるが、会社では時間スケールが重要である。
今日出せば売れる製品も、遅れて出したら売れないかもしれない。
⑥学校では理屈が重要だが、会社では理屈だけではダメだ。実証してみせ
なければ認められない。
⑦学校では専門科目が重視されがちだが、会社では技術的に優れているだけ
では生き残れない、世の中をよく勉強する必要がある。
⑧大学では論文を書くと評価されるが、会社にとって研究者が論文を出すことは、
できの悪いCM程度の意味でしかない。
⑨大学の研究ではトップデータを出して自慢すればよいが、企業では不良を出さ
ないために、最悪データが問題になる。
⑩大学では、「私の研究はきっといつか誰かが役立てくれる」と言っていればよい
が、会社では自分で役に立つようにしなければならない。結果が世の中の
ニーズに合わなければ、失敗、金食い虫、無能、バカ、役立たずと言われる。
5.『広辞苑」には、「技術者」という見出し語はあるが、「研究者」という見出しはない。
6.努力を結実させるための3つのアドバイス
①常に一番を目指せ
②多様な価値観を持て
③知恵を磨け
7.一流のエンジニア
問題の見つけ方、解き方がうまい。
8.超一流のエンジニアになるには
不断の努力に加えて、さらにセレンティビティーという能力が必要。
9.セレンティビティー修得の第一歩
いま起きている現象をきちんと頭の中で整理し、よく考え、自分なりの仮説を立てる
10.代表的な職業興味検査
・日本労働研究機構から出されているVPI(Vocational Preference Inventory)
・In★Site 2000
11.いろいろ慎重に考えすぎると、着手できなくなったりする。
そこで「とりあえず始めてみる」のだが、その仕事の目標・目的だけは明瞭にして
おく必要がある。
12.100点ではなく、どれも60点からはじめよ。
13.会社ではある仕事で100点を取ることも重要であるが、「どの仕事でも不合格にならない」
ことのほうがもっと重要である。
14.完璧主義は効果として零点。
15.社会に出たら、いろいろな可能性を考えてコンティジェンシー・プランを立てて
おくことが必要になる。
16.大企業病の症状
(1)自分の興味にしたがって仕事をする
(2)言われたとおりにしか仕事をしない
(3)今までやってきたやり方にこだわっている仕事をする
(4)失敗しないことだけを考えて新しいことに挑戦しない
(5)難しい問題は明日に先延ばしにする
(6)情報を公開せず、部下に秘密にしておく
(7)成果の収穫だけして新しい種を蒔かない
(8)自分の任期中に成果が出そうもない仕事に関心がない
17.「相手に関心を持つこと」は、傾聴とアサーションに対応する。
18.会議の場や上司に論理的に意見を伝えるには、DESC法が有効である。
D(describe)=描写する:状況を客観的、具体的に述べる。
E(explain) =説明する:自分の気持ちを建設的、冷静、明確に述べる。
S(specify) =提案する:意見、解決策などを具体的、現実的に提案する。
C(choose) =選択する:意見が受け入れられなかった場合の積極的な選択肢を
述べる。
19.人を育てるには
1.相手を信頼して仕事を任せること
2.権限の委譲
3.与える仕事はその人の能力の120%くらいを目安とすること
20.査定の考え方
(1)業績
(2)ポテンシャル
(3)会社への協力度
21.人間の特性を理解し、評価に起こりやすい一般的な誤りを知っておく必要がある。
(1)第一印象効果
最初に受けた印象で、いつまでもその人を評価してしまうこと。
(2)ハロー効果
一部の印象で、その人の全体を評価してしまう傾向。
(3)論理的誤り
客観的に無関係な二つの事柄について、論理的に関係があるように思い込んで
しまうこと。
(4)比較傾向
自分のある能力が相手より勝っていると、自分のほうがほかの能力でも勝って
いると思う傾向
22.人間が評価を不満に思う一つの原因
自分を他人と比較することにある。
23.プレゼンテーション
自分の意思を相手に性格に伝え、自分の仕事を遂行していくためにも、
是が非でも身につけておきたい技術、スキル
24.「自分の意思を伝える」
自分が話したいことではなく相手が聞きたい内容を話すことが大事。
25.学生はともかく、実社会のエンジニアは自分のプレゼンテーションの結果に
責任を持たなければならない。
26.一流エンジニアは、プレゼンテーションに値する"内容"を持っていなければ
ならない。
27.会社で、何らかの決断を迫るようなプレゼンテーションの場合には「結論から
入る」スタイルがよい。
28.ストーリー構成の基本
起承転結ならぬ起承解結がよい。
29.背景の色調
落ち着いた感じを与える寒色系を選ぶのが無難。
30.「発見」を「発明」につなげるのがエンジニアの仕事
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-目次-
序章 20台のうちに早く意識改革を!
1 人生ドラクエ論
2 給料に見合う人材になる
3 学生の間にやっておくべきこと
4 20台で身につけておきたいこと
第1章 技術魂こそ、エンジニアの証
1 技術者魂を持て、エンジニア
2 大学の研究者とエンジニアはどこが違うか
3 若手エンジニアの3つのアドバイス
4 一流エンジニアの「一流である能力」とは
5 倫理観を持たないエンジニアは成功しない
第2章 自分のキャリアは自分でマネージメントする
1 なぜ、エンジニアにキャリア・マネージメントが必要か?
2 就社ではなく、就職をする
3 キャリア形成の第一歩は自分を理解すること
4 理系でも、仕事理解と職業理解は重要
5 就職試験を受けるための準備をしておこう
6 キャリア・アップを図る
第3章 一流エンジニアの仕事の進め方
1 エンジニアの仕事はどのようなものか
2 明確な目標を掲げ、実行する計画を立てる
3 仕事はリアルタイムに処理する
4 二階建ての技術では、三百階建てビルは作れない
5 100点ではなく、どれも60点から始めよう
6 うまくいかない事態を想定し、プランを立てる
第4章 見方を増やすコミュニケーション術
1 理系の苦手なコミュニケーション
2 上司とうまくコミュニケーションを取る方法
3 部下とつき合うのも仕事と割り切る
4 「査定のしくみ」をエンジニアは知らなくてもよいか
第5章 プレゼンテーションを成功させるコツ
1 自分が話したいことではなく、相手が聞きたいことを!
2 「起承解結」がエンジニアリング流のプレゼンテーションだ
3 聴衆を話に引き込む図を作ろう
4 原稿を作って練習する、さらに練習する
5 質疑応答で失敗しない対応法を身につける
6 プレゼン成功のための2つの注意方法
第6章 知的所有権に強くなろう
1 知的所有権を甘く見た日本企業のツケ
2 クロス・ライセンスの力がなくなると日本企業は立ちゆかない
3 職務特許を所得するにはどうする?
4 特許をうまく活用するには知恵が必要だ
5 優れた特許を取ろう
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