「東日本大震災石巻災害医療の全記録-「最大被災地」を医療崩壊から救った医師の7カ月-」 | ひろじのブログ

「東日本大震災石巻災害医療の全記録-「最大被災地」を医療崩壊から救った医師の7カ月-」

東日本大震災で最大の犠牲者を出した「石巻医療圏」22万人の命を託された

宮城県災害医療コーディネータである著者が書かれた本です


1.名指しすることでその担当者意識を持ってもらうと同時に災害発生の際に
   迅速に対応できるよう、平時から準備しておくことを促すのが狙い

2.「避難所アセスメント」の調査項目

 ●避難所の人数とその内訳

 ●傷病者や慢性疾患を持っている人、インフルエンザなどの急性疾患者、
     発熱や咳、下痢や嘔吐、呼吸困難など有症状の数

 ●飲料水、電気などのライフライン状況

 ●手洗い用の水の有無やトイレの汲み取り状況などの衛生状態

 ●食料事情と食事の状態

 ●毛布や暖房器具などの有無

 ●避難所リーダーの連絡先

3.調査では、その調査基準を厳密に設定するあまり、実際に現場でアセスメントを
   行う救護チームのやる気をそぐことが一番怖い。調査結果の精度よりも、
   いち早あくそれを把握し、救護活動に生かすスピードこそが重要

4.緊急時や非常時に自らの活動を自己限定するほど、ナンセンスなことはない

5.誰かがやらなければいけないのなら、自分たちで知恵を絞ってやるまでである

6.医療に従事する者の至上命題は、「救える命を全力で救う」ことに尽きる。
 救護チームの誰もが自らの活動を「医療」のみに限定せず「被災者が
  必要とすることならなんでもやる」という姿勢で臨んでいた

7.次々に現れる問題に際し、「こうあるべき」とか、「誰かがやるべき」などという
  「べき」論を唱えることではなく、「どうするか」「どうしたらできるのか」と救護者
  一人ひとりが知恵を絞り、みなで協力して実現可能な解決策を生み出すこと

8.「行動を動かすコツ」をあげるなら、まずこちらで具体例を示すこと

9.災害対応のキーワード
 ①事前の準備
 ②逃げない心
 ③客観的視点
 ④コネクション
 ⑤コンセンサス

10.災害活動で最も重要なこと
 救護チームを支えるロジスティック(後方支援)

11.交渉する、協働するすべての相手に敬意を払うこと

12.先入観を持たない

13.どんな要求にも対応する

14.優先すべきは「患者の病気が治癒すること」であり、
     「そのためなら方法は人それぞれ違ってもかまわない」という考え方


「東日本大震災石巻災害医療の全記録
-「最大被災地」を医療崩壊から救った医師の7カ月-」

石井正(講談社)

940円 + 税


-目次-
第1章 震災   
第2章 備え
第3章 避難所ローラ
第4章 エリアとライン
第5章 協働
第6章 人と組織
第7章 取り残された地域
第8章 フェードアウト 
第9章 「次」への教訓