裕美の散歩道

裕美の散歩道

普通の男性が女性の姿になって、
のんびりお散歩する様子を紹介します。

普段、何げなく見ている風景も、女性の姿になって眺めると優しく語りかけてくれます。

子供の頃から、女性の姿で過ごすことに憧れていました。

シニアと呼ばれる年齢になり、自分の気持ちに素直に生きたいと思い、時々女性の姿になってお散歩をしています。

変な目で見られることも多いので、嫌悪感を抱かない方のみご覧くださいね。

芥川賞受賞作は毎回読み、私の備忘録としてこのブログに書いています。

令和7年下半期の芥川賞は、鳥山まこと氏の『時の家』と、畠山丑雄氏の『叫び』が受賞しました。

今回は『叫び』を紹介します。

 

いつもの読書中の様子から・・・・

行儀悪っ!

 

 

【ストーリー】  *ネタバレあり。これから読もうと思う人は飛ばしてください。

主人公は「早野」という若者。

大阪の茨木市が舞台です。

 

彼女と同棲するため茨木に引っ越してきて家を借りたものの、彼女はついてこず、やけになって遊びまくりお金もなくなる。

深夜に安威川沿いを歩いている時、銅鐸を作っている男に会う。

川沿いを散歩

 

銅鐸を作ってみたら面白くなって、男を先生と呼び、のめりこんでいく。

先生からこの土地の歴史をよく勉強するようにと言われ、それを実践していく。

 

先生の話は、あちこちに飛びます。

 

昔、この辺りは罌粟(けし)の栽培が盛んで、満州に売られて阿片製造に使われていた。

それは天皇陛下の裁可の下で行われた。

川又という青年が阿片製造で一旗あげようと満州に行った。

ひなげしの花と一緒に

 

1940年に日本で万博が開催されることになっていたが日中戦争のために中止になった。

中止になった1940年の万博の入場券は、2025年の大阪万博の入場券と引き換えることができる。

 

など・・・・

 

 

早野は、市民交流施設「おにクル」のコーディネーターに採用される。

 

そこで新しい彼女ができてデートするようになる。

観覧車の中で告白しようとするが、上手くいかない。

観覧車

 

 

現実ではありえないような出来事、SF的な流れで、断片的な話がつながっていきます。

 

彼女と大阪万博に行き、「ええーっ!」と思うような展開で小説は終わります。

 

 

【印象に残った場面や言葉】

◆登場人物は大阪人で、言葉の端々にユーモアチックな表現が出てきます。

 

銅鐸を職場に持って行って披露した時、係長がそれを持ち上げ

「重っ」

「4.8キロあります」

「米やん」

 

彼女が蛍を見たいというので捕まえて見せに行ったら死んでいた。

それを見た彼女の言葉。

「虫やん!」

 

「今日はそんなかっこして、どっかデートでも行きはるんですか」

「いやデートっちゅうか」「気になっている子と万博行くんですわ」

「デートやん」

 

*大阪の迷い鹿の名前が「シカやん」に決まったというニュースを聞いて、なるほどと思いました。

 

 

◆「へぇー、そうなんだ~」と感じる歴史雑学が出てくるのも、楽しめました。

 

昔、二反長音蔵というケシ栽培を主導する人がいて、茨木市は東洋有数のケシの産地あった。

「へぇー、そうなんだ~」

 

川端康成が茨城中にいる時、日本で初めてのプールができた。

茨城中は日本屈指の水泳強豪校になりオリンピックメダリストを輩出し、外国の金メダリストも茨城中を訪れた。

「へぇー、そうなんだ~」

プール

 

◆福祉への税金投入や、天皇についての考えも出てきます。

 

国家とは福祉のためにある。そして福祉は何のためにあるかというと、労働から解放区をつくり民間から聖を輩出するためである。

聖は労働のない場からしか排出されず、かつて在野においてはその場づくりを寺を始めとする宗教が行っていたのを、いまは福祉が代行しているのである。

 

この国には大黒柱として官製の聖が、即ち天皇が存在している。

家は常に所定の数の柱を必要とする。

皇居

 

 

【読後感】

茨城市役所の隣にできた「おにクル」という施設が出てきますが、調べたら実際にあるのですね。

その他、いろんな地名が出てきますが、実際にある場所のようです。

茨城市に行って、この小説に出てくる場所、聖地巡礼をするのも面白そうだな、と思いました。

 

そして、大阪弁は便利ですね。

同じ内容が標準語で書かれたら、ここまで面白く感じなかったかもしれません。

 

 

写真は記事の内容と関係ありません。

にぎやかしで入れています。

 

 

※本記事は、3月に書き終えて写真を挿入するだけにしていましたが、ブログにアクセスする余裕がなく、公開が遅くなりました。

今しばらく、この状況は続きそうです。

みなさんのブログ訪問も滞っていることをご容赦ください。

 

 

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