アパートの目の前にある餃子屋。通称「川院」といい、地元の人はもちろん、外国人にも非常に人気のあるお店だ。北京在住の日本人も一度は行った事あるだろう。 

ここ北京は、 餃子といえば水餃子。もちっとした皮に50種類以上ある具材、そして独特な中国醤油と酢、そして麻油(辛油)をたっぷり入れたタレにつけて食べる。 焼き餃子にある香ばしさはない物の、食材と食感を楽しむ上で、水餃子はとても理にかなっている。

と餃子の説明をしてみたが、実は普段仕事帰りでの晩飯で立ち寄る時、俺は餃子を頼まない。餃子屋で餃子を頼まないのも変な話しだが、このお店、餃子以外の料理(四川料理)もすこぶるうまい。 人気のある理由は そこにある。

日本は一品料理を大切にし、一人前がちゃんと用意される文化であるのに対し、ここ中国では なんだかんだ何種類もの料理がテーブルを埋め尽くす。いくらメインがおいしくとも、後がお粗末であったら 結局「そこそこ」のお店に格下げされる。(この辺はほとんどの中国ビジネスに共通する)

んで 今日の晩飯は 辛子鶏とブロッコリ炒め。読んで字のごとく、まあすこぶる辛い、がうまい!汗が頭頭皮から吹き出るほど 辛いがうまいのだ。唐辛子と唐辛子を箸でかき分け、賽の目に細かくされた鶏肉をつまんで口に放りこむと すぐに箸は別の鶏肉を探しに行ってる。まるで人間の麻痺混乱状態と食欲と単純作業が緻密に計算されたかのような よくできた一品である。口をまろやかにしてくれるはずのネギも やはり辛い。 酒を飲まない俺がいうのもなんだが、酒飲みにはたまらんだろうな。

そして、このブロッコリ炒め。ニンニクたっぷり(化学調味料も?)で香ばしい。中国の野菜炒めは、本当にうまい。野菜の味を引き出し、シャキシャキした食感。青菜を頼んで裏切られる事はほとんどない。

一人で汗かきながら、一心不乱に食する自分の姿は滑稽だろうな と額の汗をぬぐいながら苦笑する俺に容赦なくマイナス15度の風が吹き付ける。 気がつくと 部屋で暖かいコーヒーを煎れていた。

$北京と東京を行ったり来たりの社長日記
三里屯のLevi's shopで一昨年買った517。しぼり方もUsed 使用の柄も、ラインもとても気に入っていたが、自転車に乗るせいか、お尻の部分が少し穴が開いてしまったので、補修しつつも、もう一本同じ物を新調しようと年末年始、東京のショップを探して回った。

ジーンズに詳しい訳でもなく、拘りが在る訳でもないが、1980年代、その当時Levi's を日本市場でNo.1の地位にまで押し上げたカナダ人社長と一緒に仕事(尊敬できる上司)をした経験から、何となく「ジーンズはリーバイス」と勝手に決めている。


当時、ジーンズを馬車でひっぱったり、ジェームスディーンのコマーシャルでリーバイスを知った人も多い事だろう。
業界6位と低迷していたリーバイ日本の社長を若干31歳で就任。来日初日の夕暮れ時、表参道の並木通りを歩いてみるとまだジーンズを履いている若者が少ない事に気づき、一緒にいた奥さんに

「5年でここをLevi'sを履いた若者でいっぱいにしてみせる」

と宣言したそうだ。自身以外全員日本人の中、そして全員年輩の組織を牽引、その当時圧倒的なシェアをもっていた「江戸ウィン」を徹底的に分析し、日本での上場も果たした。


...5年後、ビジョンは実現した。


'賢い人が経営者’ の多くなった昨今では数少ない

「なんだかわからんがすごい人」  の一人である。

ジーンズは502しか履かない。スーツでは珍しく吊りベルトを愛用するこだわりをもった人は、
何より、圧倒的なパワーと存在感、情熱と人情に満ち溢れた経営者であった。

日本は今、彼みたいな人を必要としているのかもしれない...

あれから四半世紀経ち、同じ夕暮れ時、表参道で回想している彼の横顔はとても誇らしげであった。



話しは戻り、結局東京で同じ物を手に入れる事ができなかった。そこで 北京に戻ってすぐ、同じお店に直行。すると517はもう販売していない、ブーツカットは人気がない スリムにしなさい と一蹴された。販売員の教育が必要だな とつぶやきながら、帰路につき、ネット検索 調べてみた。無いと解るとより一層手に入れたくなるのは、悪い癖である。

517は、ブーツカットで「サドルマン」という愛称のもと、長年人気のある型であった。太もも周りがタイトで膝部分がしぼってあり、そこからなだらかな線がでてる、ストレートに近いブーツカットモデルだ。足の短い俺にとっては理想的な形 だと周りの者が 毒をもって褒める。かつてイギリス学生時代にも 古着市場で有名なロンドンピカデリーサーカスで買っていたのも517であった。(当時はW29 今はW31 とほほ)

検索すると たくさん517の古着から新品まで出てきた。しかし今ここで履いているお気に入りの517がないのだ。Levi's のE-shop プレミアムアウトレットも覗いてみたが 俺の「これ」がないのだ。

そもそも、ほとんどの517は「ジップフライ」が支流なのだ。 今持ってる中国で買った517は「ボタンフライ」... ジッパーでなく、ボタンでフロントを閉める。めんどくさい という人も多いが、慣れると ボタンフライの方が、いちいち愛着が湧く。「感覚」は俺にとってとても大切なファクターである。

「正規店で購入したが、まがい物だったか?」

くまなく 内タグを調べてみると 「08517-0001 中国製」 ふむむ、Levi'sは中国でも作られているのか... つい最近、サンフランシスコの工場を閉鎖し、事実上 「Made in USA」がなくなった とは聞いていたが、あら 中国でもつくっている とは知らなかった。 そこで タグの製品番号で検索、 すると、あったあった「陶宝」から見つける事ができた。どうやら、中国でしかつくられていない物であり、2009年のみ生産した限定版だそうだ。

中国のネットショッピングは 日本のそれと違い とても慎重にならねばならない。まがい物が多く、お店も信用できる所は数少ない。いかに信用のおけるショップを見つけ出すか、目利きを中国人スタッフにお願いした。それが一番である。 そして 先日 商品が届いた。在庫もほとんどなく、既に貴重な品となっているが、無事同じ型で同じサイズのものを手に入れる事ができた。極寒の北京では、パッチ(ステテコ)が必需品の上、太もも周りが若干きついが 同じサイズで履けた事に 少し安堵した。

中国製のLevi'sを稍する人も多いだろうが、俺はこれが気に入っている。昔ほどの頑丈さは 残念ながらないが、それでも履いて「しっくりくる」この感覚は健在である。




現在、ここ中国で孤軍奮闘中。日本人は俺一人で 後は皆中国人社員と欧米人社員である。中国語がからきし駄目なので、経営は英語でやっている。 簡単ではない...

その当時、彼が一人で日本に乗り込んできた時、どういう事を考えていたのだろうか...サンフランシスコにある彼の庭園で、お気に入りのケンタッキー産細巻きシガーを片手に、またじっくりと聞いてみたくなった。



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日曜の夜はゆっくりとコーヒーを飲み、映画(HBO)を観る事にしている。まあ、サザエさんのようなもんだ。異国一人暮らし者は、自分でしっかりメリハリをつけなきゃならん。

コーヒーには 少し拘りがある。
スペイン留学時代に毎日100ペセタ(当時70円ぐらい)で飲んでいたイタリア産

LAVAZZAの'QUALITA ORO'
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貧乏学生のその当時、この一杯はいつもリッチな気分にさせてくれた。ギラギラした夕日に照らされた地中海の向こうに、かすかに見えるアフリカ大陸を眺めながら飲んでたこのコーヒーには、様々な好奇心と期待が詰まっていた...

近所のドイツ人が経営するお肉屋で売っている。58元(約730円)と安い時に買いだめておいた。
燕城の地下にあるスーパーだと100元(1,250円)ぐらいする。
これで30杯は飲めるから大変お得感がある。


ここ中国では最近、台湾の統一集団が舵を取るスターバックスをはじめとしたコーヒーショップが増えた。お茶しか飲んでなかった中年層も最近はラテを注文する。一杯350円するので、ここではまだ嗜好品だから、朝スタッフに買って行ってあげると結構喜ばれる。 たまーに の話しだ。

おいしいエスプレッソを煎れる条件は もちろん、粉をケチらない事...容器にこぼれるぐらい山盛りにして、スプーンでちょっと潰して馴らすぐらいがちょうど良い。

飲み方もいつも決まっている。

俺はコーヒーに砂糖とミルクは絶対に入れる。コーヒーはもともと熱い国の飲み物で砂糖も取れるからなのだろうか、コーヒーに砂糖を入れるのが当たり前と勝手に決めつけている。薄めて飲むのは、あまり好きじゃない。ついでにいうと俺は砂糖を通常2杯入れる。(最近は1.5杯と遠慮気味)

スペインではミルク抜きのエスプレッソをカフェソロという。ミルクたくさん入れるとカフェコンレチェ、フランスのカフェオレっぽい感じになる。スペイン人が好む飲み方(特にアンダルシア地方)は、その間のカフェコルターロ...ミルクをコルタール(切る)... つまり ちょっと入れるが正しい。カフェの濃厚な香りとコクがあり、それでいてまろやかな口触り、お試しあれ。


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