父の様子を見るために、
今は1週間に2〜3回実家に行き、
行った日は泊まってきます。


昨日も行って、ドアを開けたら父がいない。
きっといつものように
整形外科からのスーパー行きだと思い、
そのままドアを閉めて
様子を見に行きました。


きっといつものように
大きなリュックを背負い
じゃがいもやら玉ねぎやら
コーヒー牛乳やらアイスを
一杯買い込んで、
よたよた歩いていると思いきや


背中にリュックは無く
杖をついてやっとのことで
歩いていました。


あんなに嫌がっていた杖をついて、
どんなに勧めても、
俺は杖なんか大っ嫌いだ!
と言って
絶対に杖を使わなかった父が
腰を曲げて
嫌いな杖をついて
ゆっくりゆっくり歩いて帰ってきていました。



かわいそう


と思いました。

こんなに弱った人に
攻撃的な心を向けていた自分を恥じました。


こんなに弱っているのに
懸命に一人暮らしを続けている


そんな父に
ほんの少しでも
責める気持ちがあった私


できなくなったことだけフォローする
というスタンスは変わらないけれど


何かが変わった瞬間でした。


心にひっかかっていたものが
すっと音も無く
消えた気がしました。


相手が強いからこそ闘えるメラメラ
弱った相手とは闘えない。

そんな感じでしょうか…





それにしても、
私は一体何と闘っていたのかなはてなマークはてなマークはてなマーク


心の引っかかり


自分の家の方も色々とやることがあるのに
父の様子も見に行かなきゃいけない。


という心の葛藤か


はたまた
当たり前にできていたことが
少しずつできなくなっていく親を
見るのが辛いという
チクチク感か


いずれにしても
その心にあるひっかかりが
気になって
ひっかかりと闘っていたのかな



そして、その奥には
どうにもならない
哀しみがあるのかな…


生きることへの執着
ちゃんと生きてくれることを望む心


でも、
その哀しみを越えることが起きると
チクチクの痛みが消えて


静かなほの暗い湖が
胸の奥に広がる


息を吐ききって
しーんとなるような感覚


杖をついた
腰の曲がった父の姿が
正体不明の心のフックを
外してくれた瞬間でした。