さっき ピンポーンとインターホンが。
インターホン見て「誰だ…?」
。
おじちゃんが立ってる。
「はい!」
シャボンがインターホンで言うと
「あの~…覚えてらっしゃいますか♪?
お久しぶりです♪」
そうインターホン越しに言って
かぶってた帽子を取り、
頭を深々と下げたんだ。
え?!
なに?!
誰?!
ちょっと待って!
おじちゃん、頭下げてるよ!!
慌ててシャボン、
「ちょ、ちょっとお待ち下さい!」
分からん!分からんー!
なんか分からんけど、頭下げてるー!
で、バタバタ階段下りて
ガチャリと玄関の扉を開けたら
…誰ーーー?!
やっぱり 誰か分からんー!のシャボンに
「この顔に見覚えありませんか(笑)♪?」
と、ニッコリおじちゃん。
も~~ぉ、ほんまに失礼極まりないが
「あ…、あの~、すみません!」
言うたわ、シャボン!
「アハハハハ!そうですか!
忘れてはりましたかっ!
そら、そうですわ、
あれは、確か3年?前くらいでしたからな~♪」
おじちゃんは 笑って続けたんだ。
「3年前の暑い夏の日でしたわ。
ワシの事知らんのに、水くれはったやろ?
あの時、ほんまに困っててやな、
助かりましたんやわ。
…思い出しましたかいな?」
ハッ…!!
あ!分かった!!!
確か、あれは そう、おじちゃんが言う夏の暑い日
さっきと同じく、ピンポーン!と おじちゃんが立ってたんだ。
「あの…。すんません…、水を分けてもらえませんやろか…」
そう言ったんだ。
へ…?と、訳が分からなかったけど
「構いませんよ♪ここにホースがあるんで、どうぞ♪」
そう言うと、おじちゃんが
「すんません…。知らん人やろうに
よ~してもらって、えらいすんません…」
そう暗い感じで言ったんだ。
聞けば、ずっと断られていて
シャボンの所でやっと水が貰えた!と言う話だったが
なんで水がいるのか?と言うと
自分の家から遥か遠い場所に畑を作ったが
水をやりたくても 水道が無くて水があげられない、
と言う話だった。
へぇ~♪と思い
「ど~ぞ♪」
そうシャボンは 水をあげたんだった。
おじちゃんは、自宅から灯油缶にたくさんの水を用意してきたのに
全然足らなくて困ってた、
そんな事が、おじちゃんの言う3年前にあったんだ。
「それから、季節の野菜は出来たものの
あげられるような立派な代物じゃの~て
お礼をしと~ても、ずっと ずっと出来んで
ほんまに心残りで仕方なかったんやけど
ミカンが、ほれ!こんなに今年は立派なくらい出来て
こりゃ~、やっとお礼が出来る!
嬉しい~て、早速!思ったけど
忘れられて当然!
ほんま、あの時は 知らんにも関わらず
よ~して、助けてもろて
ありがとうございました!」
おじちゃんは、年下のこんなシャボンに頭を下げて
車からミカンを出してきてくれたんだ。

箱から溢れ出てる立派なミカン♪
「うわ~♪凄い!!立派なミカン~♪
すんません…。なんか 覚えてもらって
こんなにしてもらっておきながら
私…失礼にも忘れてしまってて。」
と言うと
「いやいや♪挨拶もろくにせんような事してた
こっちが悪いんや!
こんな顔しとるさかい、今度こそ忘れんといてや~♪」
おじちゃんは シャボンに一歩寄って顔を突き出した。
「はい♪ありがとうございます♪
今度はこの悪い頭にも よ~叩き込んだんで 大丈夫です~♪
本当に失礼しました。
子供もミカンは大好きなんでね、
みんなで よばれます♪」

次郎が「大きい~~♪」
喜んで食べてるさ(笑)。
大袈裟だけど
ほんまに大袈裟やけど
自分は生きていて
知らず知らずに人が忘れられないような事をしてるんだ…
3年前なんて
もういいや!と思ってても おかしくないのに
こんな人もおる。そう思ったさ。
温かいお届けもの♪
「気持ち」が嬉しかった午後だ♪