(記事)
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20060527AT2C
ペイントハウスが金融庁から有価証券報告書の訂正命令を受けています
(コメント)
訂正対象となったのは05年8月の決算数値です。
ペイントハウスはJASDAC上場の建物リフォーム会社。業績が著しく悪化しており、資本がひどく脆弱化していました。
問題となった05年8月期は、メインバンクであるUFJ銀行から71億円の与信と130億円のCBの即時返済を求められていました。
これをうけてJASDCは同社株式を監理ポスト(「整理ポスト」ではないです)に割当てていました。
決算直前の05年8月に債権者集会でCBのうちの117億円の債務免除を承認し、裁判所が認可決定していましたが、これに対して一部債権者が認可決定に関する即時抗告の申立をおこないました。
この即時抗告が全て取り下げられ、債務免除が確定したのが05年10月です。
問題はペイントハウスがこの債務免除益117億円を05年8月の特別利益として計上し、債務超過を免れた(純資産29億円)とのではないかということです。決算後に決定した事実を決算に遡って修正するこの会計処理が不適切ではないかという問題と、仮に05年8月期に債務免除益が計上できなければ債務超過となりJASDAC上場廃止基準に該当するという問題を抱えていました。
前者の会計的な問題については、JASDACは05年8月に計上されるべきものではない旨を明らかにしており、裁判所は債務消滅の確定した05年10月に計上すべきものとしています
(http://www.paint-house.co.jp/press/rel2006/rel60220.pdf )
会計上の考え方に沿ったものといえます。
そして、今回金融庁からの訂正命令を受けたことで「不適切」との烙印を押されたといえます。
これに対してペイントハウスは06年5月26日付けで「訂正命令の差止請求」を行っています
これまでの経緯を追う限り債務超過・上場廃止の可能性は多いと思われます。
なんでこうなってしまったのでしょうか。
業績が悪いのはおいておくとして、債務免除に対する会計処理上の問題を事前に適切に整理できていなかったことが要因といえます。
ペイントとしては、担当会計士とも相談の上、裁判所の認可を8月中にとれば債務免除益を計上できると思っていたところ、確定するまではできないという議論が沸き起こり当初のスケジュールが狂ってしまったのでしょう。
といっても05年8月期中に監査担当会計士を変更するという不穏なアクションをとっているので、都合の良い判断をしてくれる会計士を雇ったのではないかという穿った見方もできます。
以上