<アクション映画 雑記>

 

密殺集団

1984年公開!

最近遅ればせながら注目しているピーター・ハイアムズ監督!!

まだ見てない興味深い作品をこの際見ちゃおうという趣向!

今回は、あのマイケル・ダグラス主演の「密殺集団」!

こんな映画が劇場公開されてたなんて、まったく記憶になし!(笑)

レンタルDVDで初鑑賞!!

・・・・・・

うーーーん、ちょっとコメントに困るなあああ・・・・。(笑)

本来は、アカデミー賞狙いの?、重厚な人間ドラマの枠組に入る映画にしたかったんだろうけど?、「破壊!」(1974)、「カプリコン・1」(1977)、「アウトランド」(1981)、「2010年」(1984)と、アクション映画を得意とするピーター・ハイアムズに監督を任せてしまったんで、なんか、ドラマとアクションがうまく噛み合っていない、中途半端な作品に仕上がってしまった印象がある。

完全に監督の選択ミスだと思う。(笑)

それと、邦題も悪い。 「密殺集団」!!なんて、Z級アクション映画の響き。(笑)

まさにビデオスルーっぽいタイトル。(笑)

原題は、崇高さを感じる、「THE STAR CHAMBER」!!

この落差は、いったい何!?(笑)

 

予備知識なしで見たんで、最初のうち、この映画が何を描こうとしているのか、まったくわからず、とまどう。

オープニングが、犯人追跡シーンで、ハイアムズならではの移動撮影しまくりのアクションでつかみはOK!だったのに、一転して次のシーンからマジメなドラマが長々と展開。

それが、面白いのか面白くないのか良くわからない微妙さ。(笑)

見てる側は、何を描きたいのかつかめないので、興味がわかない。(笑)

中半あたりかな?、やっとこの映画の本質がわかってきたのは!

見た人なら、察しがつくんだけど、あの「ダーティハリー2」(1973)に内容がスゴクよく似てるんですよ!!

ここで、ようやく「密殺集団」という日本タイトルをつけた理由が判明!!(笑)

要は、裁判所の判事連中が、法で裁けない悪運の強い悪者たちを抹殺するための組織を作っていた!!っていう話!!

後半は、雇われた処刑人が、次々と悪者たちを抹殺していくカタルシス展開・・・・・・・。

になるはずが、・・・・・・・ぜんぜんノレない。(笑)

これは、重厚な人間ドラマを重視した脚本になっていたため?、アクションを面白くする要素がなく、あとから無理やり付け足した感があるための功罪だったと私は、推測します!

最初っから、アクション重視で書いていれば、ここまで、重苦しくなってなかったはず!!

時折、挟み込まれる、ハイアムズならではのアクションも、アクションだけを取り出して見れば、それなりに見れるんだけど、ドラマとまったく噛み合ってないんで、見てても、違和感があり、面白くない!! 快感がない!!

実は、話はさらに複雑化してて、マイケル・ダグラスの立ち位置がこれまた中途半端!!(笑)

結果的に収拾がつかなくなって、ラストまでいってしまっている!!!(笑)

 

残念ながら失敗作だと思う。

 

唯一の注目ポイントは、

カーアクションの疾走シーンで、低い位置からの主観映像があり、見てて身体が宙に浮いたこと!!(笑)

これ、「破壊!」、「カプリコン・1」にもあるんですよ!

また、追跡シーンの見せ方もそれらとソックリ!!

この一連の撮影技法は、ピーター・ハイアムズ節と言って、間違いないですね!!

 

あと、音楽効果!!

目立たないけど、確実に劇的効果があがってるなああって、聴いてて感心!!

音楽は、マイケル・スモール!! これは意外!!

今まで見た映画で、このように感心した劇的効果を上げてる作品の記憶がなかったんで!!(笑)

「ナイト・ムーブス」「新・動く標的」「マラソンマン」「オードリー・ローズ」「ジョーズ87復讐篇」・・・・・。

見たときの音響システムが今と違ってたんで、ちょっと、もう1回、見て聴いてみようかな・・・。

再評価しちゃうかも???(笑)

 

エンドクレジットにドルビーステレオの表記があったのに、このDVDは、モノラル音声。

シネスコサイズなので、映像に迫力はありましたけどネ。