<アクション・サスペンス映画雑記>

 

エアポート’77 バミューダからの脱出

1977年公開! 「大空港」「エアポート’75」に続く航空パニック映画第3弾! なぜか急に見たくなり(笑)、WOWOW放送版で、鑑賞!

昔、TV放送で見たっきりだったんで、シネスコサイズでまともに見るのは今回が初めて!  ほとんど忘れていて(笑)、ラストの救出シーンしか記憶にない!(笑)

前半の人間ドラマなんか、まったく覚えてなかったし、どうしてジャンボ機が墜落したのかさえも、忘れてました!!

魔のバミューダ海域!!で、墜落して、海に沈むんですが、そこからどうやって乗客たちが、助かるのか!? けっこう強烈なサスペンスがあって、ハラハラドキドキの連続で楽しめました!!

水の怖さが良く出てたと思うし、大スターたちが、水攻めにあい、迫真の演技を披露!! 大迫力でした!!

でも、沈んだ飛行機を風船のようなもので、浮き上がらせることって実際できるのか・・・???

音楽は、「エアポート’75」に引き続いての新鋭ジョン・カカバス。これがイマイチ!!(笑) サスペンス曲はいいんだけど、メインのテーマ曲がぜんぜん重苦しくて、あああ、こんな曲作っちゃあダメだなあああと聴きながら思いました!! ジョン・ウィリアムズの「大地震」のテーマ曲をさらに重くした感じ・・・。もっと、スケール感のあるさわやかでかっこいい曲を作って欲しかった・・・。 この映画のマイナス点か・・・。その後のカカバスの活躍をきいたことがない・・・。

音楽がよけりゃあ、今でも、ときおり話題に上ってる筈なのにネ・・・。

監督が、「レイズ・ザ・タイタニック」(1980)で、タイタニック号を引き揚げた、ジェリー・ジェイムソン!

前2作で活躍したジョージ・ケネディが出てるんだけど、撮影時間がとれなかったのか?、ちょっとしか出てこず、「俺は救出の現場には行かない!、ここで、指揮する!」と、自ら拒否してるところが、オドロキ!!(笑)

おいおい、行かないんじゃあなくて、撮影スケジュールがとれないんで、行けない!んだろうが!!(笑)

おまけに、ラスト、救出に成功して、皆良かった良かったって場面になるんですが、彼のカットが、まったくない!!(笑) おいおい、現場を指揮してたんじゃあないのかよ!!(笑)

ジョージ・ケネディの撮影期間、推定1日と思われます・・・。(笑)

 

エアポート’80 

1979年公開! 原題は’79なのに、なぜか日本は、’80!!(笑)

80年のお正月映画としたからか? 

「大空港」「エアポート’75」「エアポート’77/バミューダからの脱出」に続くエアポートシリーズ第4弾! WOWOW放送版で、初鑑賞!

なんと!アラン・ドロン!主演で、コンコルドの機長役!! シルビア・クリステル!がスチュワーデス役! という、信じられない?超豪華な組み合わせ!(笑)

シリーズ全部に出てるジョージ・ケネディが、前作の’77では、スケジュール調整がうまくいかず、ちょっとしか出られなかったので、汚名挽回のためか、今回は、準主役! アラン・ドロンと同じ機長役で、堂々の共演!! 他、「タワーリング・インフェルノ」のスーザン・ブレイクリーとロバート・ワグナーも出ていて、70年代の映画ファンは、感激間違いなしの華やかさ!!

でも、これが、・・・・超怪作だったんですよおお!!(笑)

脚本がひどすぎ!!(笑) よくこの脚本で、ドロンがOKしたかと思うほど!!

これが、ドロンではなくて、無名の俳優陣のパニック映画だったら、まだ、突っ込みどころ満載のエアポートシリーズのパロディー(笑)としてカルト化してたと思うのに、大スターがいっぱい出て、真面目に演技してるのに、この奇想天外なストーリーでは、失敗作、超駄作と言われても、反論できないでしょう・・・・。(笑)

そのせいか、このシリーズ、これで終わってる・・・。

大物プロデューサーが、共同で脚本書いてるので、きっと誰も口出しできなかったんでしょうねえええ・・・・・。(笑)

また、音楽がラロ・シフリンなので、映画音楽ファンは、それだけで、注目に値する作品になるんだけど、ここでのシフリン・サウンドはまったく冴えない・・・。(笑)

シフリンって、作品にムラがありすぎるんですよ! いいときは、信じられないくらいいいんだけど、ダメなときは、信じられないくらいダメだからねえええ・・・・。(笑)

 

大空港

1970年公開! 昔、TV放送で見たっきりで、今回ついに、ホンモノを見ました!!

WOWOW放送版で、初のシネスコサイズでの鑑賞!! 

パニック映画ということなんですが、シリーズ第2弾の「エアポート’75」と比べると、派手なパニックシーンは、クライマックスのほんの数分だけで、そこに行き着くまでの人間ドラマが長いんで、あまりいい印象なし。 それで、今まで、見る気がしなかったんです。 でも、私の好きなジャクリーン・ビセットが出ていることと、音楽が、アルフレッド・ニューマンで、かっこいいテーマ曲のために、サントラレコード、CDは、だいぶ前から持っていて、ときおり聴いてはいたんで、まあ、いつかは、真面目に見なきゃあなああと思いつつ、今日まで来てしまいました・・・。(笑)

ようやく重い腰を上げた感じになりましたが・・・。

いやああ、見て良かったです!! シネスコサイズならではの映像の迫力と、よく練られた脚本で、うなりまくりました!! 最初から、いろんなサスペンスを積み重ねていくんで、ハラハラドキドキ感が強烈で、最後の最後に、一気に爆発するパニックに持っていく展開が、素晴らしすぎる!! これ、傑作ですね!! ハリウッド映画ならではの、娯楽大作!! 大満足!!

注目は、画面分割するオプチカル合成を多用していること!!

それが、かなり変わった画面構成で見せてくれるので、実に新鮮!! はっきりいって、この映画だけじゃあないかと思うカットもあり、オドロキました!!非常に珍しい!          また、普通、こういう合成は、画質が落ちるもんなんだけど、この映画では、まったくそんな感じには見えず、これにもオドロキ!! あっぱれです。

70ミリフィルムで撮影したんじゃあないのかなあああ・・・。??

スチュワーデス役のジャクリーン・ビセットの美しさは、やっぱり絶品!! 

あああ、彼女の映画をできるだけ見なきゃあいかんなああああって、思いましたねえええ・・・・。(笑)

 

エアポート’75

1974年公開! シリーズ第2弾! 一応、シリーズものなんで、感想は、ひとつにまとめたほうがいいと思い、3年前に鑑賞した、WOWOW放送版の記憶をなんとかたぐりよせて?(笑)、書いていこうと思います! 

実は、この映画、自分の中では、あまり、評価してないんですよ。

直近に見てきた、「大空港」「’77」「’80」のほうが、まだいいと思う!

暴論ですかねえええ???(笑) 

初見は、確かゴールデン洋画劇場でのTV初放送時だったかな。 時間を延長しての放送だったので、ノーカット放送だったと思う。 映画放送が後半に入ってからのCM後に、前のパニック場面のカットから入ったりして、イベント的な放送・・・・。 懐かしい・・・・。

この時は、まあパニック映画ブームの真っ最中だったんで、気分的には、盛り上がり、楽しく見れたと思いますけど、「タワーリング・インフェルノ」とか「ジョーズ」の圧倒的な面白さ! 圧倒的な満足感!を基準にすると、なんか物足りなさを感じたのも事実。

音楽が、新鋭ジョン・カカバスで、見る前から、ジャケットデザインがいいんで、サントラレコードを中古で買っちゃいましたけど、これがイマイチ・・・。(笑) このテーマ曲が気に入らないんで、ガックリきます。 同じカカバスの「’77」でも、ガックリさせられたけど(笑)、「’77」のほうは、まだ、映画的に面白かったんで、まあいいでしょう。

 

そうです、まず、「エアポート’75」で、ダメなのは、音楽がイマイチなこと!!

そして、これが一番なんだけど、特撮がへたくそ!!(笑)  実写と特撮が混在してる場面があり、ここの部分が、一番の見所なのに、ヘタなリアプロジェクション撮影をしてるんで、どうしても、実写の迫力とまったく合っていなくて、興ざめ!!(笑)

これは、ダメだと、思いました!! 

もちろん、ホンモノのジャンボ機を飛ばしての、危険な撮影部分は、そこだけ見れば、迫力ありますよ! でも、チープな特撮カットがはさみこまれるんで、もう、見ててゲンナリ・・・・・・・。

せっかくの、パニック場面が台無し・・・・。 違和感ありすぎ!!

ロケ撮影と合わせるんだったら、スタジオでセット撮影しちゃあダメですよ!! 特撮も、ロケで、やってほしかった!! 迫力がぜんぜん違いますからね!!

 

あの「タワーリング・インフェルノ」と「ジョーズ」だって、特撮場面はあるんだけど、素晴らしく見事で、ぜんぜんチープではなかったから、傑作になってるのに!!!

鮫が、ハリボテと丸わかりで、船のシーンはすべてセットで、ヘタなリアプロジェクションを使って、海のシーンを撮ってたら、凡作になっていたでしょう!!(笑)

「タワーリング・インフェルノ」もしかり。

 

総括すれば、

プロット的には面白いのに、音楽と特撮がイマイチなために、どうしても、好きになれないパニック映画が、「エアポート’75」!!!(笑)  演出もどうかなああ? うまい!って思ったカットは、なかった気が・・・・・。(笑)

 

シリーズの順位をつけると、

1.大空港

2.エアポート’77 バミューダからの脱出

3.エアポート’80

4.エアポート’75

  となりますかね。

音楽も、「大空港」のアルフレッド・ニューマンが、断トツの一番! あとは、ぜんぜんダメ!!

ジョン・ウィリアムズとか、ジェリー・ゴールドスミスにまかせるべきだったと思います!!