触れる場所に、時間を残す。
福島県・飯坂温泉に佇む古民家再生プロジェクト
「キミノサロン」。
1階から2階の美容室へと向かう動線には、
以前の住宅の姿をあえて多く残しています。
1階の廊下。
昔から使われてきた、急勾配の階段。
階段を上がりきった先の空間。
そして、美容室へ入るための襖。
新しいものへ置き換えることもできましたが、
ここでは「変えない」という選択をしました。
理由のひとつは、
この家が長い時間を重ねてきた面影を、
新しく生まれ変わる空間の中にも残すため。
そして階段については、
大きく変更することで必要となる用途変更申請や、
それに伴う工期・コストへの影響も考慮しています。
設計は、
何かを新しくつくることだけではありません。
今あるものを読み解き、
何を変えて、何を変えないのかを判断することも、
大切な設計のひとつだと考えています。
古い家を、ただ眺めるのではなく。
廊下を歩き、
階段を上り、
昔からある襖に手をかける。
その先に、
新しく生まれた美容室が現れる。
お客様が実際に歩き、触れる場所だからこそ、
この建物が重ねてきた時間を残しました。
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