借景を活かし、通過するだけの空間をフォトスポットへ
披露宴会場のリニューアルプロジェクト
メインとなる披露宴会場や待合ロビーを
整えることはもちろんのことですが、
建物の入り口にある「風除室」は、
ただ通過するだけの場所ではなく、
主役の2人がゲストをお迎えする上で
最初に通過する場所であるからこそ、
最初の印象を大きく作用する
大事な場所だと考えました。
これまではセオリー通りの、
外からの風を避ける空間。
としてしか機能しておらず、
スペースの端は上手く活用されないまま、
ただのデッドスペースになっていました。
しかし、現場でふと窓の外を見た時、
風に揺れる木々の葉がとても美しく見えたんです。
「これは借景として必ず活かせる」と直感しました。
そこで、空間に玉砂利を敷き、
障子風の丸窓を設けた壁を一枚だけ新設。
数寄屋建築の障子のように、
外の植栽の影が和紙越しにふわりと
映り込むように設計しました。
太陽の光や風の揺らぎによって、
時間ごとに様々な表情を見せてくれます。
活かしきれていないデッドスペースが、
アイデア一つで、
大事なゲストを一番最初にお迎えする
特別なしつらえと共に、
「和モダンなフォトスポット」へと
生まれ変わりました。
式場のSNSを拝見すると、
この場所の前で多くの方が、
ウエディングフォトを撮っていて
風除室とは思えない、素敵な写真を
残されています。
空間の無駄を見逃さず、施設の価値を最大化する。
そんな想いを込めたエントランスデザインです。



