愛してる
ひろは今までどんなに好きな女性であっても、
その言葉を言ったことはなかった。
しかし、あの夜霧の夜に再び結ばれて
みきに対する自分の気持ちが本物であると知った時、
素直にそんな気持ちになれた。
だから、みきに、その言葉を照れずに言うことができた。
みきは、かつて付き合った男たちに、
そう言われたことがあった。
そのひろの言葉を最初はただ通り過ぎる言葉、
それは、口説き文句のひとつにしか聞こえなかった。
しかしみきも、自分のひろに対する気持ちを振り返った時、
それをそのまま受け入れることができるようになった。
いつも触れ合うときの合い言葉とも言えるこの言葉は、
ふたりにとって最高の、
永遠の誓いの言葉でもあった。
