第53話〜逢瀬 | Distance~時を超え距離を超えた二人の物語

第53話〜逢瀬

週末になるとふたりは夜をともにする日々が続いた。

港が見えるホテル、ネオンが見える高層のホテル‥‥
のんびりとふたりの時間を楽しんだ。

若い時、できなかったデートも楽しんだ。

古いバーで色んな酒を飲んだり
焼き鳥屋で日本酒を傾けたり、
思い出のカラオケ店で歌ったり‥‥

みきの「逢いに来て!」というメールに
ひろは深夜にクルマを飛ばしたこともあった。

しかしそれは、
まだ正式に離婚していないひろとみきの関係は不倫でもあった。
みきにはそれが不満で不安でならなかった。

 「みき ずっとオレのそばにいてくれよ」

ひろは甘えるようにみきのうなじにキスをしたとき

みきは身を返し、

 「それじゃ早く 奥さんと別れて」

ひろはみきのその言葉に我に返った。
重い一言だった。

きちんとこれからのことを考えていない自分に腹が立った。
同時に、みきの自分に向いている気持ちが嬉しく思った。

そして、家を出る準備に取りかかった。
すべてにけじめをつける用意をはじめた。





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