人間の行動なんて、何から何まで合理的に説明できるわけではないっちゅうことは百も承知のつもりだが、最近の私の「スルメへの衝動」は尋常の域を越えていて、何でか皆目わからんくらいスルメにはまっている。朝起きたらスルメ、通勤途中にスルメ、仕事しながらスルメ、昼ごはんにスルメ、スルメでコーヒーブレーク、ビールのあては当然スルメ、ワインのあてもスルメ、夜はスルメの夢を見る。最近ヘアスタイルもイカの頭みたいに先がとんがってきた。(軽く流してください。誰か止めて・・・)
顎に来るあの堅さは脳幹を刺激してくるし、磯の香りははるか古代の記憶を優しく蘇えらせる。そして何よりもほのかな塩辛さ。しがめばしがむほど染み出す味わい。たまらん。カタカナで書いてやる、しかも点付きで。タ・マ・ラ・ン。
できれば化学調味料不使用の真面目なスルメがよろしい。穢れを知らない、つめ入り制服が似合う男子学生みたいでよろしい。手で引き裂かれて、ひげというか繊毛みたいなものが舌をサワサワするのが素敵だ。天日でカラカラに乾燥したイカの身は、容赦ない執拗な咀嚼によって、やがてトロトロにされて、ビールと共に我が胃袋に流される。堪能できる時間が長いのもポイントだ。それだからか知らんが、若干高い。この量で何百円?と、ちょっと我が目を疑う。でもその気持ちは、スルメの恐ろしい魔力によって、なし崩し的に帳消しとなるのだ。
そんなスルメを、またの名をあたりめを、私は最近激しく愛している。なぜか最近なのだ。もしかしたら、ちょっと前にスルメやらあたりめやらと記事で書いて 、無性に食べたくなったのがきっかけかも。ただし言っておくが、日本するめ協会からは一銭もいただいていまへん。